【映画】「ビリーブ 未来への大逆転」のあらすじ・キャスト・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
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2018年に公開されたアメリカ伝記映画、「ビリーブ 未来への大逆転」。
1993年にビル・クリントン大統領に指名されてから亡くなるまで27年間、連邦最高裁判事の座にあり、特に性差別の撤廃などを求めるリベラル派判事の代表的存在としてアメリカ社会で大きな影響力を持ったルース・ベイダー・ギンズバーグが、弁護士時代に史上初の男女平等裁判に挑んだ実話をもとに描かれた作品です。
今作はルース・ベイダー・ギンズバーグは2020年9月18日に大統領選挙の約1ヶ月半前というタイミングで亡くなり、改めて注目を集めている作品でもあります。
ご存知の方も多いとは思いますが今回は「ビリーブ 未来への大逆転」のあらすじやキャスト、トリビアやおすすめしたいポイントなど、その概要をネタバレ満載でご紹介したいと思います。
「ビリーブ 未来への大逆転」のあらすじ・キャスト・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
① 「ビリーブ 未来への大逆転」のあらすじ
ルース・ベイダー・ギンズバーグはハーバード大学の法科大学院に入学し多忙な日々を送っていたが、夫のマーティンがガンを患ったため、夫の看病と娘の育児を一手に引き受けざるを得なくなった。
2年後、マーティンのガンは寛解し、ニューヨークの法律事務所で働き始める。ルースはコロンビア大学の単位を以てハーバードの学位を得る許可を求めたが、学部長に却下されたため、やむなくコロンビア大学に移籍することになった。
家事も育児も分担するマーティンの強力のもと同大学を首席で卒業するが、女性だからという理由だけで法律事務所での職を得ることが出来なかった。やむなく、ルースは学術の道に進むことになり、教職を得たラトガース大学で法律と性差別に関する講義を行う。
② 「ビリーブ 未来への大逆転」のキャスト
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役名 | 俳優 |
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ルース・ベイダー・ギンズバーグ Ruth Bader Ginsburg | フェリシティ・ジョーンズ Felicity Jones |
マーティン・D・ギンズバーグ(ルースの夫) Martin D. Ginsburg | アーミー・ハマー Armie Hammer |
メル・ウルフ Melvin "Mel" Wulf | ジャスティン・セロー Justin Theroux |
ドロシー・ケニヨン Dorothy Kenyon | キャシー・ベイツ Kathy Bates |
アーウィン・グリスウォルド Erwin Griswold | サム・ウォーターストン Sam Waterston |
ジェーン・ギンズバーグ(ルースとマーティンの娘) Jane C. Ginsburg | ケイリー・スピーニー Cailee Spaeny |
ジェームズ・スティーヴン・ギンズバーグ(ルースとマーティンの息子、ジェーンの弟) James Steven Ginsburg | カラム・ショーニカー Callum Shoniker |
ジェームズ・ボザース James H. Bozarth | ジャック・レイナー Jack Reynor |
アーネスト・ブラウン教授 Professor Ernest Brown | スティーヴン・ルート Stephen Root |
ジェラルド・ガンサー教授 Professor Gerald Gunther | ロナルド・ガットマン Ronald Guttman |
チャールズ・モリッツ Charles Moritz | クリス・マルケイ Chris Mulkey |
ウィリアム・エドワード・ドイル裁判官 Judge William Edward Doyle | ゲイリー・ワーンツ Gary Werntz |
フレッド・ドーティ裁判官 Judge Fred Daugherty | フランシス・X・マッカーシー Francis X. McCarthy |
ウィリアム・ジャドソン・ホロウェイ・ジュニア裁判官 Judge William Judson Holloway Jr. | ベン・カールソン Ben Carlson |
ハリエット・グリスウォルド Harriet Griswold | ウェンディ・クルーソン Wendy Crewson |
トム・ミラー Tom Miller | ジョン・ラルストン John Ralston |
ワイランド・リードベター博士 Dr. Wyland Leadbetter | アーサー・ホールデン Arthur Holden |
エミリー・ヒックス Emily Hicks | アンジェラ・ガルッポ Angela Galuppo |
抗議リーダー Protest Leader | アーレン・アグアヨ・スチュワート Arlen Aguayo-Stewart |
ミリセント Millicent | ホーリー・ゴーサー・フランケル Holly Gauthier-Frankel |
グリーン Greene | トム・アーウィン Tom Irwin |
本人 herself | ルース・ベイダー・ギンズバーグ Ruth Bader Ginsburg |
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③ ブラックリスト入りからの映画化
1998年、3億ドル以上の興行収入を記録したパニック映画の「ディープ・インパクト」の監督を務めたミミ・レダーの最新作で、史上初の男女平等裁判に挑んだ実話をもとに描いた作品です。
まだまだ男社会である映画業界で、ミミ自身も差別に苦しんでいてうっぷんが溜まっていたのかな?と勘ぐってしまいます。
脚本はダニエル・スティープルマンが書いており、2014年の時点で書き上がっていましたがブラックリスト入りしている状態でした。
2017年に再び映画化の話が持ち上がり、ミミ・レダーが監督に起用されています。
④ マーティン・デビッド・ギンズバーグ
女子トイレすらなかった名門ハーバード法科大学院を、首席で卒業したルース。
その時には結婚していて、子どもまでいました。
それを実現させられたのも、夫のマーティンの協力のおかげ。
そんな、夫の鑑のような、マーティンが癌になってしまうなんて…神様はイジワルです。
ルース・ベイダー・ギンズバーグは幼いときに姉をガンで亡くし、大学進学直前に母親もガンで亡くなっており、マーティンもこの時は克服しましたが、2010年に亡くなっています。
⑤ ルースのファッションにも注目
ルースのファッションにも注目です。
女性は職場でズボンを履くことすら許されないという、女性が肩身の狭い思いをしていた1950年代頃のファッションをより忠実に再現しています。
ルースを演じたフェリシティ・ジョーンズはファッションモデルもしていたため、スタイル抜群で今の時代だとそのファッションもかえってカッコよさを感じてしまいます。
⑥ 史上初の男女平等裁判
男女平等への第一歩になると考えて、無償で買って出た裁判。
この裁判での成功が、ルースの後々のキャリアにつながっていきます。
差別された女性を擁護するのではなく、男性だからという理由で介護費用控除が認められなかった事実(差別)を逆手に取るところ。さすがです。
今作の邦題は「ビリーブ 未来への大逆転」ですが、原題は「On the Basis of Sex」となっており、直訳すると「性別に基づいて」。彼女の活躍のきっかけを描くのにふさわしいタイトルですが、邦題はかなりふわっとさせましたね。
⑦ 生涯現役として活躍
80歳を過ぎても、アメリカ連邦最高裁判所の裁判官として活躍していたルース・ベイダー・ギンズバーグ。
残念ながら2020年9月18日に亡くなってしまいましたが、彼女を取り上げた映画が2020年の4月から5月にかけて、日本で立て続けに2本劇場公開されました。
それがこの「ビリーブ 未来への大逆転」とドキュメンタリー映画「RBG 最強の85才」です。
⑧ 「ビリーブ 未来への大逆転」海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は237件のレビューに基づく74%もの前向きなレビューで6.52/10とまずまずの評価。
ウェブサイトの批判的なコンセンサスは、「その現実の主題ほど画期的なものではありませんが、彼女の並外れた人生は、インスピレーションを与え、よく行動する伝記としてそれ自体の確固たる主張をします。」と評しています。
Metacriticでは40件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中59点とこちらもまずまずの評価。
市場調査サイトCinemaScoreによってポーリングされた視聴者は、映画にA +からFのスケールで「A」の平均評点を与えましたが、PostTrakは、映画ファンがそれに94%の全体的な肯定的なスコアと62%の「明確な推奨」を与えたと報告しました。
こういった作品の評論家の批評そのものは男性と女性で評価が分かれる印象です。
⑨ 「ビリーブ 未来への大逆転」日本での評価
Yahoo!映画での評価は558件のレビューで平均評価は3.9と僅かに高い評価。
映画.comは104件中3.7とこちらも一定の評価を得ています。
映画レビューサイトFilmarksでは1,863件のレビューで3.8と安定した評価。
やはり大統領選を前に亡くなったことが報じられたことでレビューも一気に増えている印象でした。
⑩ 「ビリーブ 未来への大逆転」のトリビア
・映画の脚本家であるダニエル・スティープルマンは、ルース・ベイダー・ギンズバーグの甥です。
・ルース・ベイダー・ギンズバーグ役には当初ナタリー・ポートマンが候補に挙がっていましたが最終的には叶わず、フェリシティ・ジョーンズが起用されました。
・冒頭の議論の間、ルース・ベイダー・ギンズバーグは躊躇しませんでしたが、フェリシティ・ジョーンズは気まずくなり一瞬止まってしまっています。
・ミミ・レダーは、撮影が始まる前に最高裁判所長官に会い、彼女の2人の主演俳優、フェリシティ・ジョーンズとアーミー・ハマーを紹介しました。ルース・ベイダー・ギンズバーグは、亡くなった夫を演じていたアーミー・ハマーにとても惹かれていたようです。
・ルース・ベイダー・ギンズバーグは、友人のグロリア・スタイネム、ヒラリー・クリントンとともに、映画のプレミアに出席しました。数日後、彼女は肺の癌性結節と診断されました。
・2014年のブラックリストコンペティションで17票を獲得し、その年の未制作の脚本の中で最高のランクとなりました。
・映画の最後にルース・ベイダー・ギンズバーグの実生活を見せたいと思ったミミ・レダー監督は、最高裁判所長官に手紙を書き、「はい」と答えて喜んだ。彼女の映画への出演には3回のテイクが必要でした(ギンズバーグはこれ以上許可しませんでした)。
・フェリシティ・ジョーンズは、ルース・ベイダー・ギンズバーグに物理的に似せるために、いくつかのキャップを歯に取り付けていました。
・撮影はワシントンDCで1日だけ行われ、残りはモントリオールで行われました。
・ミミ・レダー監督は、アメリカ映画の長編作品としては2000年の「ペイ・フォワード 可能の王国」以来、18年ぶりに監督を務めました。
まとめ
「ビリーブ 未来への大逆転」について色々まとめてみました。
一度も観たことがないには是非観てほしい作品ですし、ドキュメンタリー映画「RBG 最強の85才」と共に楽しむのも良さそうです。
「ビリーブ 未来への大逆転」は、レンタルならAmazonプライムビデオで視聴可能なので、是非観て頂きたい作品です。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。