【映画】おすすめ「オデッセイ」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
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今回おすすめするのは、2015年に公開されたSF映画「オデッセイ」。
アンディ・ウィアーの小説「火星の人」を原作としてマット・デイモンが主演を務めました。
火星に置き去りにされた宇宙飛行士がじゃがいもを栽培しながら助けを待つ作品、と言えばお分かりになる方も多いかと思います。
「オデッセイ」はジャンルで言うとSF作品に当たりますが、ヒューマンドキュメンタリーの要素が強く、多数の映画賞にノミネートされました。
アカデミー賞は逃しましたが、ゴールデングローブ賞は作品賞と主演男優賞を獲得していますね。それだけ面白いと評価された作品なんだと思います。
2018年には日本テレビでも放送されましたので、ここで初めて見た方もいらっしゃるかもしれません。
ご存知の方も多いとは思いますが「オデッセイ」のあらすじやキャスト、トリビアやおすすめしたいポイントなど、その概要をネタバレ満載でご紹介したいと思います。
「オデッセイ」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
① 「オデッセイ」のあらすじ
https://www.youtube.com/watch?v=eGjGZXm4Otg
宇宙飛行士のマーク・ワトニーは、火星への有人探査計画であるアレス3に、クルーとして参加し、火星での探査任務を行っていました。
そんな中、大砂嵐に襲われたワトニーと他のクルーは、全てのミッションを放棄して火星からの退避を決め、ロケットへ向かいましたが、その途中で折れたアンテナがワトニーに直撃してしまいます。
ロケットに着いたクルーは指揮官のメリッサ・ルイスと共に、ワトニーが死んだと判断して火星上の軌道へ戻り、さらに地球上の軌道へ帰還するためのヘルメス号に乗って出発してしまいました。
しかしワトニーは生きていて、ロケットがなかったことからクルーが出発してしまって取り残されてしまったことを知ります。
火星にたった独り取り残された宇宙飛行士ワトニーは、助けが来るのを待ちながら火星での生活が始まります。
② 「オデッセイ」のキャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
マーク・ワトニー Mark Watney | マット・デイモン Matt Damon |
メリッサ・ルイス(指揮官) Melissa Lewis (Commander) | ジェシカ・チャステイン Jessica Chastain |
アニー・モントローズ Annie Montrose | クリステン・ウィグ Kristen Wiig |
テディ・サンダース Theodore "Teddy" Sanders | ジェフ・ダニエルズ Jeff Daniels |
リック・マルティネス Rick Martinez | マイケル・ペーニャ Michael Peña |
ミッチ・ヘンダーソン Mitch Henderson | ショーン・ビーン Sean Bean |
ベス・ヨハンセン Beth Johanssen | ケイト・マーラ Kate Mara |
クリス・ベック(航空宇宙医師) Dr. Chris Beck | セバスチャン・スタン Sebastian Stan |
アレックス・フォーゲル(科学者) Dr. Alex Vogel | アクセル・ヘニー Aksel Hennie |
ミンディ・パーク Mindy Park | マッケンジー・デイヴィス Mackenzie Davis |
ブルース・ン Bruce Ng | ベネディクト・ウォン Benedict Wong |
リッチ・パーネル Rich Purnell | ドナルド・グローヴァー Donald Glover |
チュー・タオ Zhu Tao | チェン・シュー Chen Shu |
グオ・ミン Guo Ming | エディ・コー Eddy Ko |
ビンセント・カプーア Vincent Kapoor | キウェテル・イジョフォー Chiwetel Ejiofor |
ブレンダン・ハッチ Brendan Hatch | ジョナサン・アリス Jonathan Aris |
ティム・グライムス Tim Grimes | ニック・モハメッド Nick Mohammed |
マイク・ワトキンス Mike Watkins | エンゾ・シレンティ Enzo Cilenti |
③ 原作小説はなんとデビュー作
SF作家アンディ・ウィアーが執筆し2011年に発売された原作「火星の人」は好評価を受け、2016年に優秀な新人SF作家に与えられるジョン・W・キャンベル新人賞を受賞しています。
もともとはアンディ・ウィアーの商業デビュー作で、もともとWeb小説として連載していたものだそう。
発売から5年後の受賞なので、きっかけは映画かもしれませんが、それでも受賞するのはすごいこと。
ほぼ原作に忠実に描かれたオデッセイも評価が高くて当然ですね。
④ 制作費の割には出演者が豪華
主演を務めたマット・デイモンを始め、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・ペーニャ、ケイト・マーラ、ショーン・ビーン、セバスチャン・スタン、アクセル・ヘニー、キウェテル・イジョフォーなどなど、豪華な俳優陣がわきを固めています。
そのため制作費もものすごいのでは?と思いきやそうでもありません。
オデッセイの制作費は1億800万ドル。
同じく2015年に公開された映画で比べてみると、「アントマン」の制作費が1億3000万ドル。
そう考えると割と低コストなのにものすごい大作映画を見ているようにも感じます。
もしマット・デイモンの作品をみたことがなかったとしても、他の出演者の作品をみたことがあれば、入りやすいかもしれません。
⑤ ワトニーのポジティブさは見習わないといけない
もしワトニーがネガティブな性格なら生き残れなかったと思います。
ポジティブだからこそじゃがいもを栽培しようとまで考えられたんだと思いますし、生きようとする力は映画そのものの魅力も大きく上げてくれます。
例えば、火星探査機の燃料を用いて水を作ることに成功したシーンがあります。
私を含め理系に疎い人は「水って作れるの?」という驚きが…
理系に強い人や興味がある人はこういったシーン面白いと思います。
この手法はNASAの火星探査機でも実際に使用されたもののようです。
そして偶然見つけたじゃがいもから、じゃがいもを栽培するシーンも、理屈では知っていても感心しちゃいます。
どれだけワトニーのようにポジティブでも知識がなければサバイバルで生き残れないですよね。
宇宙にいけるだけの人材ですから、知ってて当然なのかもしれませんが。
終いには理系が得意じゃない私にとってはここまでくると意味がわからないんですが、16進法を用いた通話方法というのを実現します。
本来意味が分からないことが続くと飽きちゃうと思いがちですが、食い入るように見入ってしまって抜け出せませんでした。
理系が得意ならそれぞれ意見を持ちながら楽しめるでしょうし、難しい話が分からない方でも楽しめる作品だと思います。
⑥ 評価が割れたリアリティーさ
公開当初は意見も分かれました。
ワトニーが火星で水を作り出し、家庭菜園でじゃがいもの栽培に成功する描写がリアリティーに欠けると感じる人も確かに多いのは事実です。
脚本から撮影までのプロジェクト全般でNASAが協力しているので、リアリティーはとことん追求されて製作されたものとは思いますが、そこをどう評価するのか。
また地球と火星の重力の違いも指摘されています。
これはそれぞれ見解が違うかもしれませんが、私はそこに拘らずエンターテインメントとして楽しんでもらえる場面なんじゃないかと思っています。
⑦ 危険を承知で救出に向かうヘルメス号
どちらかと言えば、危険を承知で救出に同意するシーンの方が、リアリティーに欠けますよね。
宇宙にいてアドレナリンが大量に出てるのならそういったテンションになるのもわかりますが、もっと意見が分かれた方が現実的な気がします。
しかし見ている側のテンションが下がらないうちに決断を下して次へ進む展開は映画としては構成が素晴らしいということなんだろうと思えるので、ここは一気にテンション上げて見ていてほしい場面ですね。
また救出にはワトニー自身の努力も必要になるということで、これもポジティブな性格が故に成り立った救出作戦だと思います。
こういった状況の知識がない私が見ている限り、普通に考えればヘルメス号が火星に着陸して「助けに来ましたよ」なのかと思いました。
しかしローバーと呼ばれる探査車を軽量化したり、長距離走破で宇宙で拾われるなどワトニーも頑張らないと帰還はできません。
この辺りからラストに向かって重要なシーンなので見逃してほしくない場面です。
ラストは訓練生の前で語られる後日譚という展開。
結局無事に生還できたものの、火星に1年以上一人で過ごすという貴重な体験をしたワトニー。
訓練生の前で火星での日々を振り返るシーンは感慨深いものがあります。
⑧ 「オデッセイ」海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は373件のレビューに基づく91%もの前向きなレビューで7.85/10と、公開当初二分されていた評価もまずまず。
ウェブサイトの批評家のコンセンサスは、「賢くスリリングで驚くほど面白い、オデッセイは主人公マット・デイモンと監督リドリー・スコットの最高を引き出すベストセラーの本の忠実な改作を提供している。」としています。
Metacriticでは40件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中80点でこちらも高い評価を得ています。
⑨ 「オデッセイ」日本での評価
Yahoo!映画での評価は11,009件のレビューで平均評価は3.8。
映画.comも同様で693件中3.8。
映画レビューサイトFilmarksでは16,310件のレビューで3.8。綺麗にどれも3.8の評価でした。
⑩ 「オデッセイ」のトリビア
・リッチ・パーネルは、マーク・ワトニーを救助する方法を見つけ、上司に「もっとコーヒーが必要だ」と言った後、滑って転倒します。このシーンについてリッチ・パーネル役のドナルド・グローヴァーはインタビューで、彼が実際に滑って起き上がって行動を続けたことを明らかにし、その映像は映画の最終編集で保持されました。
・監督のリドリー・スコットは、マット・デイモンのソロシーンが5週間連続で撮影されたと語っており、マット・デイモンはキャストが映画を宣伝するために再会するまで、共演者のほとんどに会えなかったそうです。
・本物のポテトファームがスタジオロットに設置され、ポテトは成長のすべての段階にあり、撮影に使用できるようになりました。
・NASAは、特に火星に関連して、宇宙と宇宙旅行の側面を最も正確に把握するために相談を受けました。 NASAは連邦政府の資金で運営されていますが、民間の営利団体を含め、アーカイブやコンサルタントの使用やアクセスにかかる料金は一切請求されていないそうです。
・火星の表面の大気圧は地球の平均海面気圧の約0.6%と言われており、映画では「激しい嵐」として描かれましたが実際は軽いそよ風に似たもの程度だそうで、著者のアンディ・ウィアーは、これが物語の中で彼の最大の不正確さであったことを認めています。空気密度が低く音は地球のようには伝わらないため、凍えるような寒さ、有毒な雰囲気、圧力の欠如に耐えられるのであれば、誰かの隣に立って叫び声を上げる必要があるようです。
・監督のリドリー・スコットは、指示するのが最も難しいシーンの1つは、ワトニーが地球と通信するためのコードとして使用する16進システムを聴衆に説明する方法だったと語っています。
・火星のパノラマショットの1つは、太陽系で発見された最大の火山であるオリンパスモンスを示しています。 エベレスト山のほぼ3倍の大きさで、ミズーリと同じくらいの広さです。
・この映画はわずか72日で撮影されました。
・ワトニーは火星で放射性電源を掘り起こし、熱に使用します。 これは放射性同位元素熱電発電機(RTG)と呼ばれ、NASAは長距離宇宙ミッションをそれらに依存しています。
・2015年9月28日(映画の米国での公開予定の4日前)、NASAは、火星の表面に塩水がまだ流れているという証拠を発見したと発表しました。
まとめと感想
この映画は特に評価が割れやすい作品かもしれませんが、細かい描写に捕らわれず火星に残された1人の宇宙飛行士が1年以上そこで暮らし、生き延びて無事に帰還する映画だと思えばとても楽しめる作品だと思います。
そもそも原題が「火星の人 The Martian」なのに邦題でどうして「オデッセイ」になったんだろうという疑問は、どうやら公開時のパンフレットにあるようで調べてみたところ、簡単に言うと「行きて帰りし物語」という意味だそう。
現在はAmazonプライムビデオならレンタルで視聴可能のようです。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンやここに書いていない好きなシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。