- 天才発明家が鋼鉄のスーツをまとい、戦場から蘇る!
- ロバート・ダウニー・Jr.主演、傲慢な武器商人が正義のヒーローへと変貌!
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『アイアンマン(原題:Iron Man)』は2008年のアメリカのスーパーヒーロー映画。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ1の1作目、ロバート・ダウニー・Jrが主演を務め、マーベルの映画製作部門であるマーベル・スタジオが自社初の独立製作(インディペンデント)作品として2006年頃から製作が進められた作品です。
『アイアンマン』の作品情報
原題 | Iron Man |
監督 | ジョン・ファヴロー Jon Favreau |
脚本 | マーク・ファーガス Mark Fergus ホーク・オストビー Hawk Ostby アート・マーカム Art Marcum マット・ホロウェイ |
原作 | スタン・リー Stan Lee ジャック・カービー Jack Kirby ラリー・リーバー Larry Lieber ドン・ヘック Don Heck 『Iron Man』 |
公開 | 米:2008/5/2 日:2008/9/27 |
上映時間 | 126分 |
『アイアンマン』のキャスト
- トニー・スターク(アイアンマン) Tony Stark (Iron Man)
- ロバート・ダウニー・Jr Robert Downey Jr.
天才発明家にして武器産業の御曹司。自作のパワードスーツでヒーローとなる - ジェームズ・“ローディ”・ローズ James “Rhodey” Rhodes
- テレンス・ハワード Terrence Howard
アメリカ空軍大佐でトニーの親友。軍との橋渡し役を担う - オバディア・ステイン(アイアンモンガー) Obadiah Stane (Iron Monger)
- ジェフ・ブリッジス Jeff Bridges
スターク社の幹部。トニーを裏切り巨大兵器で立ちはだかる - ヴァージニア・“ペッパー”・ポッツ Virginia “Pepper” Potts
- グウィネス・パルトロー Gwyneth Paltrow
トニーの秘書で最も信頼する存在。後に恋愛関係へと発展 - クリスティン・エヴァーハート Christine Everhart
- レスリー・ビブ Leslie Bibb
報道記者。トニーや武器産業を追及する - インセン Ho Yinsen
- ショーン・トーブ Shaun Toub
洞窟で捕らわれていた科学者。トニーの心を変える重要な人物 - ラザ Raza
- ファラン・タヒール Faran Tahir
テロ組織「テン・リングス」のリーダー - フィル・コールソン Phil Coulson
- クラーク・グレッグ Clark Gregg
S.H.I.E.L.D.のエージェント。後のシリーズにも登場する重要キャラ - J.A.R.V.I.S.(声) J.A.R.V.I.S. (Voice)
- ポール・ベタニー Paul Bettany
トニーの開発した人工知能。スーツをサポートする - ハロルド・“ハッピー”・ホーガン Happy Hogan
- ジョン・ファヴロー Jon Favreau
トニーの運転手兼ボディガード - アレン少佐 Major Allen
- ティム・ギニー Tim Guinee
空軍少佐。軍の立場からトニーを見守る - パーティーの男 Man at the party
- スタン・リー Stan Lee
コミック原作者のカメオ出演。プレイボーイ誌創設者に間違えられる - ニック・フューリー Nick Fury
- サミュエル・L・ジャクソン Samuel L. Jackson
S.H.I.E.L.D.長官。MCU全体の布石となるラストに登場
『アイアンマン』のあらすじ(ネタバレ)
巨大軍需企業スターク・インダストリーズのCEOで天才発明家でもあるトニー・スタークは、アフガニスタンでの兵器実演中にテロ組織に襲撃され拉致される。重傷を負った彼は、同じ捕虜のインセン博士の助けで心臓を維持する装置を取り付けられ、命を繋ぐ。
テロ組織に兵器の製造を強要されたトニーは、密かにパワードスーツを開発し、それを使って脱出に成功。帰国後、彼は兵器開発からの撤退を宣言し、自らの技術を正義のために使うことを決意。改良型のスーツ「マーク2」「マーク3」を開発する。
トニーの決断に反発した会社の共同経営者オバディア・ステインは、テロ組織と裏でつながっていた。彼はトニーの初期型スーツを基に巨大兵器「アイアンモンガー」を開発し、スタークを追い詰める。トニーは新型スーツで応戦し、壮絶な戦いを繰り広げる。
戦いを制したトニーは、政府の発表に従って正体を隠すよう促されるが、記者会見の場で「私がアイアンマンだ」と堂々と公言。スーパーヒーローとしての第一歩を踏み出すことになる。この戦いを通じて、地球最強のヒーローチーム「アイアンマン」が誕生するのだった。
『アイアンマン』の見どころ
ここからすべてが始まった
巨大軍需産業の社長が、「アイアンマン」となり自らテロリストと戦う決意をするという記念すべき第1作。
トニーの気持ちとしてはこの時点でまさか近い将来宇宙人と戦うことになるとは思っても見なかったと思います。
ヒーローもののストーリーとしても自ら最後に「アイアンマン」だと公表してしまう点などは原作を知らない人にとっては前代未聞のラストだった気がしますし、ロバート・ダウニー・Jrもハマり役。
薬物問題で7回も逮捕歴のある俳優がなぜ抜擢されたのか。
制作スタジオ側は当初、薬物問題から「どんなことがあっても、彼を雇うことはない」としていましたが、オーディションで他の役者たちを圧倒し、「彼の波瀾万丈のキャリアがキャラクターに深みを与える」として、ジョン・ファヴロー監督から主人公のトニー・スターク役に抜擢されました。
パワードスーツ
生命維持を可能にする小型アーク・リアクターを完成させたことで、連動したパワードスーツが完成され、この第1作目では「マーク1」「マーク2」「マーク3」まで完成されます。
マーク1
テン・リングスの拠点である洞窟から脱出するため、アーク・リアクターと連動するパワードスーツを在りもので開発。
マーク2
「マーク1」元に制作した後のスーツの原型モデル。ある高度まで行くと外装が氷結してしまうという弱点が発覚しマーク3を開発することに。
マーク3
氷結問題も改善され、1人でテン・リングスとの戦いを始めた際に使用されたスーツ。アイアンモンガーと戦った時もこのスーツでした。
アイアンモンガー
スタン・ウィンストン・スタジオは、アイアン・モンガー(オバディア・ステイン)の全長3メートル(10フィート)、体重360キログラム(800ポンド)のアニマトロニック版を製作。めっちゃでかいです。
ペッパーとの関係
ペッパーとの関係も今作のみどころのひとつ。第1作目の時点ではただの秘書。
周囲の目もあり社長と秘書の関係からなかなか発展しませんでしたが、トニーがパワードスーツを装着して戦い始めると不安を覚えるも渋々了承することに。
I am Iron Man
クライマックスの会見シーンで、トニー・スタークは「私はアイアンマンだ(I am Iron Man)」と宣言します。本来、S.H.I.E.L.D.が用意した公式発表では「自分はヒーローではなく、ただの企業家だ」というシナリオを語るはずでした。しかしトニーは記者たちを前にして、それを覆してしまいます。
その理由のひとつは、彼の本質的な性格にあります。トニーはカリスマ性と自己顕示欲が強く、秘密を抱えて生きるよりも自分の力を世界に示すことを選びました。兵器商人として過去に多くの犠牲を生み出してきた彼にとって、アイアンマンとして生まれ変わることは「贖罪」であり「新たな自分」の始まりでした。そのため、隠すよりも“正直に公表すること”が彼の新しい生き方を体現する行為となったのです。
また、このセリフはヒーロー映画の定番である「正体の秘匿」を裏切るものでした。観客にとっても意表を突く瞬間であり、同時に「アイアンマン」という作品自体の革新性を示す象徴的な場面です。派手なスーツと強大な力を持ちながらも、彼が選んだのは匿名の影に隠れるのではなく“スターク本人がヒーローである”という宣言でした。
この瞬間こそがMCUの独自性を決定づけるものであり、以後のアベンジャーズ計画にもつながる大きな転換点となったのです。
アベンジャーズへの伏線
1作目からフィル・コールソンやニック・フューリーが出演。コールソンは最初「戦略国土調停補強配備局」の人間だとしてちょこちょこ登場し、名称が長いことに突っ込みを入れられていましたが、最後には略して「S.H.I.E.L.D.(シールド)」と公表します。
ニック・フューリーはエンドクレジットに登場。エンドクレジットにヒントを残すような手法もこの作品から既に始まっていました。
『アイアンマン』のトリビア
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監督は2003年に公開された映画『デアデビル』に俳優として出演した縁から、自らハッピー役としても出演しているジョン・ファヴローが着任しました。今作ではほとんど出ていません。
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テン・リングスを採用するにあたり、当初は「マンダリン」がヴィランとなる予定でしたが最終的にアイアンモンガーになりました。
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撮影が始まった当初はまだ脚本が完成しておらず、割とラフな感じでスタートしたそうで、このおかげで映画がより自然に感じられるようになったと、後にジョン・ファヴローが語っています。
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一部のシーンは、ロバート・ダウニー・Jrのアドリブでの演技を撮影するために2台のカメラで撮影されました。アドリブが多かったためペッパー役のグウィネス・パルトローは彼のセリフを把握しておらず、合わせるのに苦労したそうです。
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なかでも「私はアイアンマンだ」はロバート・ダウニー・Jr.のアドリブだったことは有名。ケヴィン・ファイギはMCUにおける秘密の正体を大幅に排除する決断を下し、承認しました。
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J.A.R.V.I.S.の声を演じたポール・ベタニーは、ジョン・ファヴローが2004年の映画『ウィンブルドン』で共演した縁で起用されましたが、それなりなギャラにも関わらず2時間ですべての作業が終わってしまったため強盗になった気分だったとコメントしています。後にMCUの中で役割が拡大されて自身が出演する立場になるとはこの時点では思わなかったようです。
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オバディア・ステイン(アイアンモンガー)役のジェフ・ブリッジスは、通常は非常に準備が整っており、自分のセリフを一言一句把握しているため、脚本やリハーサルがない状態で撮影が進むことで当初は不快な気分だったそうですが、少しずつプレッシャーもなくなり、面白くなっていったとコメントしています。
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フィル・コールソン役のクラーク・グレッグは当初ただのエージェントとして出演していたため、後々役回りが増えていくことになるとはこの時点では決まっていなかったそうです。
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ブライアン・マイケル・ベンディスはニック・フューリーのシーンのために3ページのセリフを書き上げ、その中から映画製作者たちは最高のセリフを選び出しました。秘密を守るため、このシーンは最小限のスタッフで撮影され、すべての予告編では省略されました。
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映画の終盤でコールソンが、アイアンマンがトニー・スタークにボディーガードとして雇われているという偽装工作を提示した際、スタークはそれを「かなり薄っぺら」と一蹴していますが、この案はコミックで採用されていた偽装工作でした。その後2002年にトニー・スタークが2002年にアイアンマンであることを公表するまで、自身の正体を隠すために使われていました。
参考リンク
感想とまとめ
『アイアンマン』は、ロバート・ダウニー・Jr.を中心に描かれるスーパーヒーロー映画で、マーベル・シネマティック・ユニバースの始まりを告げた作品です。
天才発明家トニー・スタークが、自ら開発したパワードスーツをまとい、ヒーローとして歩み出すまでの過程が丁寧に描かれています。
迫力あるアクションやメカニック描写に加え、ユーモアを交えた軽快なやり取りも印象的です。
ペッパー・ポッツとの関係性や、会見での「I am Iron Man」というセリフは特に記憶に残るポイント。単なるヒーロー映画にとどまらず、キャラクターの成長と自己再生を描いた作品としても楽しめる1本です。

4.0
です!
簡単ではありますが『アイアンマン』について色々まとめてみました。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。


コメント