- 巨大軍需企業と闇の陰謀!トニー・スタークの前に新たな宿敵が現れる!
- 電撃ムチを操る“ウィップラッシュ”との死闘、スーツ対スーツの壮絶バトル!
- ブラック・ウィドウ参戦!S.H.I.E.L.D.の影が物語をさらに加速させる!
- 栄光と孤独の間で揺れるアイアンマン――その正体を賭けた戦いが始まる!
『アイアンマン2(原題:Iron Man 2)』は2010年のアメリカのスーパーヒーロー映画。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)フェーズ1の3作目、2008年公開の映画『アイアンマン』の続編。ロバート・ダウニー・Jrが主演を務め、キャスティング変更となったローディ役にドン・チードル、そしてスカーレット・ヨハンソンなど新たなキャストも登場しています。
『アイアンマン2』の作品情報
原題 | Iron Man 2 |
監督 | ジョン・ファヴロー Jon Favreau |
脚本 | ジャスティン・セロウ Justin Theroux |
原作 | スタン・リー Stan Lee ジャック・カービー Jack Kirby ラリー・リーバー Larry Lieber ドン・ヘック Don Heck 『Iron Man』 |
公開 | 米:2010/5/7 日:2010/6/11 |
上映時間 | 124分 |
『アイアンマン2』のキャスト
- トニー・スターク(アイアンマン) Tony Stark (Iron Man)
- ロバート・ダウニー・Jr Robert Downey Jr.
天才発明家であり、自作のパワードスーツで戦うヒーロー - ヴァージニア・“ペッパー”・ポッツ Virginia “Pepper” Potts
- グウィネス・パルトロー Gwyneth Paltrow
スターク・インダストリーズCEOでトニーの良き理解者 - ジェームズ・“ローディ”・ローズ(ウォーマシン) James “Rhodey” Rhodes (War Machine)
- ドン・チードル Don Cheadle
空軍中佐でトニーの親友。後にウォーマシンとして戦う - ナタリー・ラッシュマン(ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ) Natalie Rushman (Natasha Romanoff / Black Widow)
- スカーレット・ヨハンソン Scarlett Johansson
S.H.I.E.L.D.のエージェントで、潜入任務でスターク社に接近 - イワン・ヴァンコ(ウィップラッシュ) Ivan Vanko (Whiplash)
- ミッキー・ローク Mickey Rourke
父の遺志を継ぎ、電撃ムチを武器にトニーへ復讐を挑む科学者 - ジャスティン・ハマー Justin Hammer
- サム・ロックウェル Sam Rockwell
スターク社のライバル企業のCEOで、野心家の兵器商人 - フィル・コールソン Phil Coulson
- クラーク・グレッグ Clark Gregg
S.H.I.E.L.D.のエージェントで、トニーを監視・支援する - J.A.R.V.I.S.(声) J.A.R.V.I.S. (Voice)
- ポール・ベタニー Paul Bettany
スタークが開発した人工知能で、アイアンマンスーツをサポート - ハロルド・“ハッピー”・ホーガン Happy Hogan
- ジョン・ファヴロー Jon Favreau
トニーの運転手兼ボディガードであり、信頼できる友人 - ハワード・スターク Howard Stark
- ジョン・スラッテリー John Slattery
トニーの父で、かつての発明家。重要なメッセージを息子に残す - クリスティン・エヴァーハート Christine Everhart
- レスリー・ビブ Leslie Bibb
バニティ・フェア誌の記者。トニーに取材を行う - ラリー・キング Larry King
- スタン・リー Stan Lee
本人役でカメオ出演する伝説のマーベル・クリエイター - ニック・フューリー Nick Fury
- サミュエル・L・ジャクソン Samuel L. Jackson
S.H.I.E.L.D.長官。トニーにアベンジャーズ計画を示唆する
『アイアンマン2』のあらすじ(ネタバレ)
トニー・スタークは、自らがアイアンマンであることを公にし、世界の注目を一身に集めていた。しかし、胸のアークリアクターの副作用によって体は徐々に蝕まれており、命の限界が近づいていた。さらに政府は、スーツを「兵器」と見なし提出を要求してくる。
ロシアでは、かつてトニーの父と対立していた科学者の息子イワン・ヴァンコが、父の技術を基に鞭のようなエネルギー兵器を装着した“ウィップラッシュ”として登場。モナコのレース場でトニーを襲撃し、彼の命と名声に挑戦する。
トニーは自らの死を覚悟して奔放に振る舞うが、ペッパーや友人ローディの存在、そして亡き父ハワード・スタークのメッセージから新たな希望を得る。彼は新たな元素を開発し、自らの命を救う。そして、アイアンマン・スーツを盗んだローディは「ウォーマシン」として登場。最初は衝突するが、最終的に共闘を果たす。
ヴァンコは軍事企業ハマーと手を組み、無人のドローン軍団と巨大スーツを駆ってトニーに襲いかかる。激しい戦闘の末、トニーとローディの連携により敵を撃破。戦いの後、ニック・フューリーによりアベンジャーズ計画の一端が示される。
『アイアンマン2』の見どころ
当初から3部作構想だった
自らハッピー役としても出演している監督のジョン・ファヴローは当初より3部作で構想しており、2作目のヴィランにアイアンモンガーを登場させようとしていたそう。
結局アイアンモンガーは前作の悪役として登場し、ミッキー・ローク演じるウィップラッシュ、そしてサム・ロックウェル演じるジャスティン・ハマーがヴィランとして登場しました。
またトニーの父親が関係するヴィランが登場したり、トニーのパラジウム中毒を克服するためのカギを握っていたのも父親だったりと、トニーの歴史を遡りながらヴィランを倒し、アベンジャーズへの伏線も散りばめる内容の濃い作品となりました。
パワードスーツ
この第2作目では「マーク4」「マーク5」「マーク6」まで完成されます。
マーク4
オープニングやローディとのシーンなど多くの場面で登場しているのがこのマーク4。マーク3が前作のアイアンモンガーとの戦いにより大きく損傷したため開発された実質後継機。
マーク5
スーツケース型の携帯用として登場。装着シーンはすべてのアーマーの装着シーンの中でもトップクラスにカッコよく人気の高いシーンになっています。
緊急事態に備えて開発されたため装備は標準よりも少なめなのが特徴です。
マーク6
手甲にカートリッジ式レーザーカッターが実装され、パラジウム中毒を克服するための新たな元素によるリアクターを装着するために開発されました。
ウォーマシン
ローディが持ち帰ってきたマーク2に銃火器と装甲を付加し、色も変更されています。
ペッパーとの関係
ペッパーは第1作目の時点ではただの秘書でしたが、今作では実務能力を評価されスターク社CEOに抜擢されます。
新CEOとして不慣れながらも、経営者としての手腕を発揮するも、次々と突飛な行動をとって、自分や周囲を振り回すトニーに愛想を尽かしてしまい、最後にはストレスからパニックになりCEO辞職を切り出すも、トニーに引き止められて仲直りし、キスを交わします。
トニー・スタークの内面的葛藤
『アイアンマン2』では、トニーが胸に埋め込んだアーク・リアクターが命を救う一方で、体内へ有害な副作用を及ぼし始めます。パラジウムの毒素が血液中に蓄積し、日を追うごとに彼の体は蝕まれていくのです。表向きは華やかなスーパーヒーローとして振る舞いながらも、心の奥では死の影を意識し、誰にも相談できない孤独に苦しみます。
追い詰められた彼は、自らの過去と父ハワード・スタークの残した遺産に向き合うことで活路を見出します。父の残した設計図やビデオメッセージから新たな元素の存在を示唆され、独自に再現することでついにアーク・リアクターの根本的な改良に成功します。この「新元素」の発見は、彼の命を救うだけでなく、アイアンマンとしての力をさらに強化し、未来のアベンジャーズ計画へとつながる重要な一歩となりました。
アベンジャーズ計画への本格的な伏線
『アイアンマン2』には、前作に引き続きS.H.I.E.L.D.のリーダーであるニック・フューリーとエージェントのフィル・コールソン、そして新たにナターシャ・ロマノフというキャラクターが登場します。
ヴィランを倒すためにヒントを与えるなど前作よりも多くの場面で登場しており、トニー・スターク役のロバート・ダウニー・JrはMCU2作目の映画『インクレディブル・ハルク』のエンドクレジットに出演、また『アイアンマン2』のエンドクレジットには、アスガルドの神・ソーの持つ魔法のハンマー「ムジョルニア」を発見するシーンが登場するなど、アベンジャーズ計画への本格的な伏線がはられ始めているのも大きな特徴です。
『アイアンマン2』のトリビア
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トニー・スタークが彼の調査で見たイワン・ヴァンコが逮捕された写真は、ミッキー・ロークが若い頃に麻薬の罪で逮捕された実際のメディアの写真です。映画に登場する数多くのニュースの切り抜きは1980年代に有名になったロバート・ダウニー・Jrとミッキー・ロークの実際の写真が使用されました。
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ジョン・ファヴローはアベンジャーズの準備として映画自体の一貫性を犠牲にして脚本を書き直す羽目になり、マーベルの上層部との論争はひどくなってしまったためアイアンマン3の監督を降板しています。
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イワン・ヴァンコのキャラクター作りの多くはミッキー・ロークによるアイデアで、ロシア語での役割の半分を演じたり、キャラクターの入れ墨や金の歯について相談したり、ペットのオウムを飼ったりと様々な提案によるものでした。また出演するにあたりウエイトトレーニングを数ヶ月行うも、ウィップラッシュの装備が重すぎて着用しても移動すら困難だったそうです。更に重い鎧をつけた状態でトレーニングをしたことで慣れていったそう。
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前作にてローディ役だったテレンス・ハワードは続編の製作決定直後、出演料に関してマーベル側と衝突し急遽降板してしまい、代役としてドン・チードルが出演することとなり、以後『アベンジャーズ/エンドゲーム』までローディ役を演じ続けています。
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トニー・スタークがレースに参加するシーンで運転したレースカーは、当初は赤の予定でしたが、ロバート・ダウニー・Jrの要望で青と白の車になりました。
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スタークエクスポのシーンで登場したアイアンマンのヘルメットをかぶった少年は、ピーター・パーカーであることを後にMCUが裏設定として公表しています。
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トニー・スタークがリサーチ中に見るイヴァンが逮捕される写真は、ミッキー・ロークが若い頃に麻薬の容疑で逮捕された実際のメディア写真です。
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スターン上院議員(ギャリー・シャンドリング)と初めて会話した際、トニー・スタークは喜んで国防長官の職を引き受けると発言しました。コミックでは、トニー・スタークは実際に国防長官に任命されました。
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ジョン・ファヴローによると、モナコへ行くためにヴァンコに偽造書類を渡すアジア人男性は、スタークが前作で遭遇したテロ組織「テン・リングス」のメンバーとされていました。
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最後に有名過ぎるトリビアですが、新たな元素を開発する過程でプリズム加速器の支えに使われたのはキャプテン・アメリカの盾です。
参考リンク
感想とまとめ
『アイアンマン2』は、MCU序盤を彩る重要な作品であり、見どころが非常に多い映画です。ロバート・ダウニー・Jr.演じるトニー・スタークを中心に、グウィネス・パルトローやスカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェルといった実力派が集結し、シリーズの厚みを増しています。
さらに、アイアンマンの象徴であるパワードスーツの進化も圧巻で、迫力あるアクションシーンを一層際立たせます。胸に埋め込まれたアーク・リアクターの副作用に苦しみ、新たな元素を探し求めるトニーの苦悩や、ペッパーとの複雑な関係もドラマ性を高めています。
また、物語の随所に「アベンジャーズ計画」への布石が盛り込まれており、単独作として楽しめるだけでなく、MCU全体を俯瞰する上で欠かせないピースとなっています。スタイリッシュな映像表現と重厚なテーマが交錯する本作は、シリーズの展開を一段と奥深いものにしました。

4.0
です!
簡単ではありますが『アイアンマン2』について色々まとめてみました。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。


コメント