- 1920~30年代の英国を舞台に、小柄な名探偵ポワロが数々の難事件を解決!
- デヴィッド・スーシェが演じる“完全無欠のポワロ像”、25年にわたる13シリーズの集大成!
- 1話ごとに映画級の映像美と緻密な謎解き!“神回”と称されるエピソードも多数!
- アガサ・クリスティ原作、至高のミステリードラマがここにある!
1989年から2013年にかけて全13シリーズが放送された海外ドラマ『名探偵ポワロ(原題:Agatha Christie’s Poirot)』。
ミステリーの女王と呼ばれた推理作家、アガサ・クリスティ原作の探偵エルキュール・ポワロを主人公とした人気推理ドラマです。
2020年はアガサ・クリスティ生誕130周年、名探偵ポアロシリーズ出版100周年という節目として『ナイル殺人事件』も公開されました。
『名探偵ポワロ』の作品情報
原題 | Agatha Christie’s Poirot |
脚本 | クライヴ・エクストン他 Clive Exton and others |
原作 | アガサ・クリスティ Agatha Christie |
放送日 | 1989/1/8 – 2013/11/13 |
シリーズ | 全13シーズン |
エピソード | 全70話 |
『名探偵ポワロ』の主要キャスト
- エルキュール・ポワロ Hercule Poirot
- デヴィッド・スーシェ David Suchet
緻密な推理と几帳面な性格で知られる名探偵 - アーサー・ヘイスティングズ Captain Arthur Hastings
- ヒュー・フレイザー Hugh Fraser
ポワロの親友で助手を務める元軍人 - ジェームス・ハロルド・ジャップ Chief Inspector James Japp
- フィリップ・ジャクソン Philip Jackson
スコットランドヤードの警部でポワロと協力する刑事 - ミス・フェリシティ・レモン Miss Felicity Lemon
- ポーリーン・モラン Pauline Moran
ポワロの有能な秘書で冷静沈着な女性 - アリアドニ・オリヴァ夫人 Ariadne Oliver
- ゾーイ・ワナメイカー Zoë Wanamaker
推理作家でポワロの友人、風変わりな性格 - ジョージ George
- デイビット・イェランド David Yelland
ポワロの執事的役割を担う忠実な従僕 - 教育長ハロルド・スペンス Superintendent Harold Spence
- リチャード・ホープ Richard Hope
事件解決のためポワロと協力する教育長 - ヴェラ・ロッサコフ伯爵夫人 Countess Vera Rossakoff
- キカ・マーカム Kika Markham/オーラ・ブラディ Orla Brady
ポワロが特別な感情を抱く魅惑的な伯爵夫人 - ジェムソン刑事検査官 Detective Inspector Jameson
- ジョン・コーディング John Cording
スコットランドヤードの刑事検査官
『名探偵ポワロ』のあらすじ(ネタバレ)
エルキュール・ポアロはベルギーで警察官として活躍し、署長にまで出世した後、退職していた。
第一次世界大戦中、ドイツ軍の侵攻によりイギリスに亡命することを余儀なくされる。
亡命者7名と共に、イギリスの富豪夫人の援助を受けて、スタイルズ荘のそばにあるリーストウェイズ・コテージで生活をしていた。
そこで、以前にベルギーで知り合っていた友人のアーサー・ヘイスティングズ大尉と再会し、殺人事件を解決する。その後、イギリスでヘイスティングズ大尉と同居し、探偵として活躍し、数多くの難事件を解決することに。
『名探偵ポワロ』の見どころ
アガサ・クリスティ原作のドラマ
アガサ・クリスティが作り出した「探偵エルキュール・ポワロ」を主人公とした原作をすべて映像化するという偉業を達成したドラマです。
なんと、1989年から2013年の24年間という長い年月をかけられています。
その間には様々な苦難が続き、一時期は制作されない時期もありましたが、長年のファンの期待に後押しされるように断続的に制作が続けられました。
エルキュール・ポワロとは?
ポワロは元ベルギーの警察官で、潔癖症といえるほどの清潔好きです。
整理・整頓を心掛け、乱雑さには我慢できません。
常にシンメトリーを重んじていて、毎日ていねいにお手入れをする口ひげもモチロン左右対称です。
近くにいたら面倒臭そうな人ですね。
このドラマでポワロを演じたデヴィッド・スーシェこそ、 アガサ・クリスティがイメージしたポワロだとデイリー・エクスプレス紙が絶賛し、世界中のファンを魅了しました。
独特の歩き方や口調、几帳面な仕草に至るまで、彼の演技は原作のポワロ像を忠実に体現していると高く評価されています。
とりわけ晩年のシーズンで見せる人間味あふれる演技は、多くの視聴者に深い感動を与え、シリーズ全体の完成度を高めていると言えます。
アガサ・クリスティは生前、すべてのポワロ役の俳優に満足できなかったと言われています。この作品を見たらどう思うのでしょうか。
豪華な美術と時代考証
『名探偵ポワロ』の魅力のひとつは、1920~30年代の英国・欧州を舞台にした徹底した美術と時代考証にあります。
衣装やインテリア、クラシックカーや鉄道など、当時の空気を細部まで再現しており、推理ドラマでありながら美術的にも楽しめる仕上がりとなっています。
観客は事件の真相に迫ると同時に、まるで時代旅行をしているかのような感覚を味わえます。
世界観を貫くシリーズ完結までの流れ
『名探偵ポワロ』は単発のエピソードごとに楽しめるようになってますが、全65話を通して観ると、一貫した世界観とキャラクターの変化が感じられる作りになっています。
特に後期シリーズでは人間関係や時代背景がより濃く描かれ、単なる推理劇を超えて「ひとりの人物の人生記録」としての深みが増していきます。
最終話「カーテン~ポワロ最後の事件~」で原作通りに幕を閉じる構成は、25年続いたシリーズを見届けたファンにとって大きな感慨を呼びました。
絶対観るべき名探偵ポワロ神回エピソード
『名探偵ポワロ』には長く愛される神回エピソードが多くあります。そのうちのいくつかをピックアップしてご紹介します。
スタイルズ荘の怪事件(The Mysterious Affair at Styles)
第一次世界大戦下のイギリスで、裕福な未亡人がスタイルズ荘で毒殺される。偶然近くに滞在していたポワロは、初めて本格的に事件に挑み、見事な推理で真犯人を暴き出す。
ポワロ初登場作として知られ、物語の原点を味わえるエピソードです。生誕100周年記念スペシャルとして映像化されたこともあり、原作の持つクラシカルな雰囲気を大切にしながら、ポワロの魅力を改めて感じられる作品として人気を集めています。
ABC殺人事件(The A.B.C. Murders)
アルファベット順に殺人が繰り返され、ポワロ宛に挑発的な手紙が届く。連続殺人の背後には、巧妙に仕組まれた偽装と、意外な真犯人の思惑が隠されていた。
手紙を通じて探偵を翻弄する展開や、連続殺人のスリルが魅力です。視聴者の予想を裏切る真相に加え、ポワロの冷静な観察力が際立つエピソードとして評価されています。
ナイルに死す(Death on the Nile)
ナイル川を行く豪華客船で新婚の花嫁が殺害される。船上に居合わせた人々は皆それぞれに動機を持ち、ポワロは複雑に絡み合う人間関係を解き明かしていく。
異国情緒あふれるエジプトの風景や、華やかなクルーズ船での出来事が舞台として大きな魅力です。愛憎劇を背景にした人間模様と、最後に明かされる衝撃の真相が人気の理由となっています。
ハロウィーン・パーティ(Hallowe’en Party)
ハロウィーンの夜、子どものパーティで少女が水の入ったバケツに突き込まれて溺死する。単なる悪戯か計画的な殺人か、ポワロは周囲の証言を手掛かりに隠された真実を探り出す。
不気味な雰囲気と衝撃的な殺人方法が強い印象を残すエピソードです。さらに2023年には『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』というタイトルで映画化され、原作から舞台や設定をアレンジしつつも、ポワロの存在感とミステリーの核心は健在で、再び注目を集めました。
オリエント急行の殺人(Murder on the Orient Express)
豪華列車オリエント急行の車内で富豪が刺殺され、列車が雪に閉ざされる中、ポワロは乗客全員に容疑の目を向けながら真相を探り出す。やがて明らかになるのは、被害者がかつて犯した凄惨な事件と、乗客たちとの深いつながりであった。
本作は誰もが知るミステリーの金字塔。列車という閉ざされた空間で繰り広げられる心理戦が見どころです。全員が容疑者という緊張感と、ポワロの鮮やかな推理が高い人気を集めています。
今までに何度も映像化されており、近年では2017年に映画『オリエント急行殺人事件』として、ケネス・ブラナーが監督・主演を務めヒットしていますが、このドラマの「オリエント急行の殺人」は、「こんな解釈もあるのか!」と感動を覚えるほど素晴らしいです。
他にも「五匹の子豚(Five Little Pigs)」や「カーテン ポワロ最後の事件(Curtain: Poirot’s Last Case)」などのエピソードも、母国イギリスでは高い人気を誇っています。
『名探偵ポワロ』エピソードリスト
シーズン1
Ep | タイトル | 原題 |
---|---|---|
1 | コックを捜せ | The Adventure of the Clapham Cook |
2 | ミューズ街の殺人 | Murder in the Mews |
3 | ジョニー・ウェイバリー誘拐事件 | The Adventure of Johnnie Waverly |
4 | 24羽の黒つぐみ | Four and Twenty Blackbirds |
5 | 4階の部屋 | The Third Floor Flat |
6 | 砂に書かれた三角形 | Triangle at Rhodes |
7 | 海上の悲劇 | Problem at Sea |
8 | なぞの盗難事件 | The Incredible Theft |
9 | クラブのキング | The King of Clubs |
10 | 夢 | The Dream |
シーズン2
1 | エンドハウスの怪事件 | Peril at End House |
2 | ベールをかけた女 | The Veiled Lady |
3 | 消えた廃坑 | The Lost Mine |
4 | コーンワルの毒殺事件 | The Cornish Mystery |
5 | ダベンハイム失そう事件 | The Disappearance of Mr. Davenheim |
6 | 二重の罪 | Double Sin |
7 | 安いマンションの事件 | The Adventure of the Cheap Flat |
8 | 誘拐された総理大臣 | The Kidnapped Prime Minister |
9 | 西洋の星の盗難事件 | The Adventure of the Western Star |
シーズン3
1 | スタイルズ荘の怪事件 | The Mysterious Affair at Styles |
2 | あなたの庭はどんな庭? | How Does Your Garden Grow? |
3 | 100万ドル債券盗難事件 | The Million Dollar Bond Robbery |
4 | プリマス行き急行列車 | The Plymouth Express |
5 | スズメバチの巣 | Wasps’ Nest |
6 | マースドン荘の惨劇 | The Tragedy at Marsdon Manor |
7 | 二重の手がかり | The Double Clue |
8 | スペイン櫃の秘密 | The Mystery of the Spanish Chest |
9 | 盗まれたロイヤル・ルビー | The Theft of the Royal Ruby |
10 | 戦勝舞踏会事件 | The Affair at the Victory Ball |
11 | 猟人荘の怪事件 | The Mystery of Hunter’s Lodge |
シーズン4
1 | ABC殺人事件 | The ABC Murders |
2 | 雲をつかむ死 | Death in the Clouds |
3 | 愛国殺人 | One, Two, Buckle My Shoe |
シーズン5
1 | エジプト墳墓のなぞ | The Adventure of the Egyptian Tomb |
2 | 負け犬 | The Underdog |
3 | 黄色いアイリス | The Yellow Iris |
4 | なぞの遺言書 | The Case of the Missing Will |
5 | イタリア貴族殺害事件 | The Adventure of the Italian Nobleman |
6 | チョコレートの箱 | The Chocolate Box |
7 | 死人の鏡 | Dead Man’s Mirror |
8 | グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 | Jewel Robbery at the Grand Metropolitan |
シーズン6
1 | ポワロのクリスマス | Hercule Poirot’s Christmas |
2 | ヒッコリー・ロードの殺人 | Hickory Dickory Dock |
3 | ゴルフ場殺人事件 | Murder on the Links |
4 | もの言えぬ証人 | Dumb Witness |
シーズン7
1 | アクロイド殺人事件 | The Murder of Roger Ackroyd |
2 | エッジウェア卿の死 | Lord Edgware Dies |
シーズン8
1 | 白昼の悪魔 | Evil Under the Sun |
2 | メソポタミア殺人事件 | Murder in Mesopotamia |
シーズン9
1 | 五匹の子豚 | Five Little Pigs |
2 | 杉の柩 | Sad Cypress |
3 | ナイルに死す | Death on the Nile |
4 | ホロー荘の殺人 | The Hollow |
シーズン10
1 | 青列車の秘密 | The Mystery of the Blue Train |
2 | ひらいたトランプ | Cards on the Table |
3 | 葬儀を終えて | After the Funeral |
4 | 満潮に乗って | Taken at the Flood |
シーズン11
1 | マギンティ夫人は死んだ | Mrs McGinty’s Dead |
2 | 鳩のなかの猫 | Cat Among the Pigeons |
3 | 第三の女 | Third Girl |
4 | 死との約束 | Appointment with Death |
シーズン12
1 | 三幕の殺人 | Three Act Tragedy |
2 | ハロウィーン・パーティ | Hallowe’en Party |
3 | オリエント急行の殺人 | Murder on the Orient Express |
4 | 複数の時計 | The Clocks |
シーズン13
1 | 象は忘れない | Elephants Can Remember |
2 | ビッグ・フォー | The Big Four |
3 | 死者のあやまち | Dead Man’s Folly |
4 | ヘラクレスの難業 | The Labours of Hercules |
5 | カーテン~ポワロ最後の事件~ | Curtain: Poirot’s Last Case |
『名探偵ポワロ』のトリビア
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役の準備として、デヴィッド・スーシェは、ポアロが登場したすべての本と短編小説を読み、エルキュール・ポアロに関するアガサ・クリスティの小説のほとんどは、キャラクターのドキュメントでいっぱいのファイルができるまで特徴を書き留めていました。そして、彼がどんな人かを知るだけでなく、徐々に彼になることが私の仕事だったと述べています。
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エルキュール・ポアロの太りすぎの体格をシミュレートするために、はるかにスリムなデヴィッド・スーシェがボディパッドを着用し、首を太く見せるために翼の襟をつけていました。
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物語の変更は、女性キャラクターをより共感的または英雄的な光で提示するために行われることがよくありました。
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最初のシーズンの撮影中、デヴィッド・スーシェは監督と口論になり、ポアロの癖(具体的には、公園のベンチに座る前にハンカチを置くこと)をそのままにしておくよう主張し、制作を辞めそうになったそう。
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ヘイスティングスを演じるヒュー・フレイザーは、クリスティの多くの小説のオーディオブック版でナレーターを務めています。
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本シリーズは、1930年代のアールデコ調の実在の建物や、物語にふさわしい様々な建物で撮影されました。エルキュール・ポアロのアパートの内部など、一部のロケ地はトゥイッケナム・フィルム・スタジオで撮影されました。特定のエピソードで単発的に使用された非常に特徴的な家屋や建物を除けば、当時のフーバーUK(掃除機)工場とブーツ・ザ・ケミスト社屋は、多用途で十分な広さがあり、複数のエピソードで異なるロケ地として頻繁に使用され、セット装飾や「マットペインティング」も最小限に抑えられました。
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エルキュール・ポアロという名前は、当時の架空の探偵2人にちなんで付けられました。マリー・ベロック・ロウンズのエルキュール・ポポーと、フランク・ハウエル・エヴァンスのムッシュ・ポワレ(ロンドン在住の元ベルギー人警察官)です。ポアロはまた、A・E・W・メイソンのフランス警察署のアノー警部にも似ていました。
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デヴィッド・スーシェは、ポアロの特徴的な歩き方をうまく再現するために、お尻の間にコインを挟むようにして想像しながら演技していたそうです。
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デヴィッド・スーシェは、カメラが回転しているかどうかにかかわらず、常にポアロとしての性格を保っていました。
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デヴィッド・スーシェは、80年代半ばのBBCシリーズ「Blott on the Landscape」で彼のパフォーマンスを見たアガサ・クリスティの家族によってその部分に推薦されました。
参考リンク
感想とまとめ
『名探偵ポワロ』は、とにかく俳優陣の存在感と演技力が際立つ名作ドラマです。
デヴィッド・スーシェによるポワロ像は圧倒的な完成度を誇り、事件の緻密な構成と映像美が相まって、ひとつひとつのエピソードが濃密な体験となっています。
特に「神回」と呼ばれるエピソード群では、緊張感と知的興奮が頂点に達し、シリーズ全体の格を一段と引き上げています。
英国のクラシカルな風景や時代考証の細やかさも見逃せず、推理劇の枠を超えた芸術的な価値を放つ作品群の数々。長年にわたり世界中で愛され続ける理由が、そこには確かに刻まれていると言えます。

5.0
です!
簡単ではありますが『V』シリーズについて色々まとめてみました。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。
コメント
コメント一覧 (2件)
デヴィッドスーシェこそ、まさにポワロを演るために生まれてきたような人!
まさにポワロです‼️原作者のアガサクリスティーが彼を見てないのが本当に本当に残念でならない‼️
最近の映像化されたポワロを見ると嘆きしかない!原作を完全に無視したポワロだからだ。いや、もうすでにポワロではない。名探偵ポワロを名乗る別人でしかない!観る気もしない!本当に許可をとっているのか?と疑う。どんどん原作をデヴィッドスーシェのポワロを壊すようなリメイクばかりで腹が立つ。もう止めてくれ‼️
私はポワロのエピソードは全部好きです。でも友人のヘイスティングスやジャップ警部、ミスレモンが出てると尚更好きです。ポワロが無くなる最後のエピソードだけはあまり好きではないので観ません。あまりにポワロらしくない作品だからです。デヴィッドスーシェ氏がいないのが悲しいです。淋しいです。もっと見たかったです。