【映画】「アメリ」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
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2001年に公開されたフランス映画「アメリ」。
オドレイ・トトゥ主演でパリ・モンマルトルを舞台に、パリジャンの日常を描き、フランスで大ヒットした作品です。
ご存知の方も多いとは思いますが、今回は「アメリ」のあらすじやキャスト、トリビアやおすすめしたいポイントなど、その概要をネタバレ満載でご紹介したいと思います。
「アメリ」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
① 「アメリ」のあらすじ
神経質な元教師の母親アマンディーヌと、冷淡な元軍医の父親ラファエルを持つアメリはあまり構ってもらえず、両親との身体接触は父親による彼女の心臓検査時だけだった。いつも父親に触れてもらうのを望んでいたが、あまりに稀なことなので、アメリは検査のたびに心臓が高揚するほどだった。
そんなアメリの心音を聞き、心臓に障害があると勘違いした父親は、学校に登校させずアメリの周りから子供たちを遠ざけてしまう。やがてアメリは母親を事故で亡くし、孤独の中で想像力の豊かな、しかし周囲と満足なコミュニケーションがとれない不器用な少女に育っていった。
② 「アメリ」のキャスト・作品情報
「アメリ」のキャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
アメリ・プーラン Amélie Poulain | オドレイ・トトゥ Audrey Tautou |
ニノ・カンカンポワ Nino Quincampoix | マチュー・カソヴィッツ Mathieu Kassovitz |
レイモン・デュファイエル Raymond Dufayel | セルジュ・メルラン Serge Merlin |
リュシアン Lucien | ジャメル・ドゥブーズ Jamel Debbouze |
マドレーヌ・ウォラス Madeleine Wallace | ヨランド・モロー Yolande Moreau |
マダム・シュザンヌ Suzanne | クレール・モーリエ Claire Maurier |
ジョゼフ Joseph | ドミニク・ピノン Dominique Pinon |
ジーナ Gina | クロティルド・モレ Clotilde Mollet |
ジョルジェット Georgette | イザベル・ナンテ Isabelle Nanty |
ラファエル・プーラン(アメリの父) Raphaël Poulain | リュファス Rufus |
アマンディーヌ・プーラン(アメリの母) Amandine Poulain | ロレーラ・クラヴォッタ Lorella Cravotta |
ナレーション Narrator | アンドレ・デュソリエ André Dussollier |
「アメリ」の作品情報
原題 Original Title | Amélie (Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain) |
監督 Directed by | ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet |
脚本 Writing Credits (Screenplay by) | ギヨーム・ローラン Guillaume Laurant |
原案 Writing Credits (Story by) | ジャン=ピエール・ジュネ Jean-Pierre Jeunet ギヨーム・ローラン Guillaume Laurant |
音楽 Music | ヤン・ティルセン Yann Tiersen |
撮影 Cinematography | ブリュノ・デルボネル Bruno Delbonnel |
編集 Edited by | ハーヴ・シュナイド Hervé Schneid |
製作 Produced by | クロディー・オサール Claudie Ossard |
製作会社 Production Company | Claudie Ossard Productions UGC Victoires Productions Tapioca Films France 3 Cinéma MMC Independent (de:Magic Media Company) Sofica Sofinergie 5 Filmstiftung Canal+ |
配給 Distributed by | 仏:UGC 日:アルバトロス・フィルム |
公開 | 仏:2001/4/25 日:2001/11/17 |
上映時間 | 122分 |
制作費 | 1140万ユーロ |
興行収入(世界) | 1億7392万ドル |
興行収入(日本) | 16億円 |
③ オドレイ・トトゥの代表作
アメリを演じるのはオドレイ・トトゥ。子供の頃から演技を習っていたようです。
デビュー3年後公開の「エステサロン/ヴィーナス・ビューティ (1999)」でセザール有望新人賞などを受賞し、その後も「ココ・アヴァン・シャネル (2009)」や「ダ・ヴィンチ・コード (2006)」でも活躍していますが、彼女が名を挙げたのは本作「アメリ」です。
ショートボブの、ミステリアスでキュートなアメリを好演しています!
元々は「戦火の馬 (2011)」や「追憶 (2017)」に出演していたイギリス女優のエミリー・ワトソンを思い浮かべて監督が脚本を執筆したそうです。
主人公もイギリス人のエミリーになる予定でしたが、本人がオファーを断ってしまい、オドレイ・トトゥ演じるフランス人アメリになったと言われています。
オーディションでジャン=ピエール・ジュネ監督がオドレイ・トトゥの演技を見た時、イメージするアメリ像にあまりにもぴったりだったので嬉しくて涙で目の前がかすむほどだったそうです。
④ ジャン=ピエール・ジュネ監督ワールド全開
ブラックユーモア始め、独特の世界観とカットが特徴的なジャン=ピエール・ジュネ監督。
これ以前は「エイリアン4 (1997)」など、全く異なるタイプの映画を撮っていました。その中でも、CGなどデジタル技術を巧みに使う監督で、本作でもCGが多用されています。
ジャン=ピエール・ジュネ監督は、「天才スピヴェット (2014)」という10歳の天才少年が家出でアメリカ横断に挑むという映画で3D×感動物という新ジャンルの開拓で話題になりました。
ワクワク感のある冒険的なストーリー展開と色使いや雰囲気は「アメリ」でもたっぷり味わうことができます。
⑤ 現実とファンタジーが混ざった不思議な空間
本作は現実の場所での架空の主人公の架空の体験をドキュメンタリー風に描くという、モキュメンタリー映画です。
三人称のナレーションで、物語のように語られますが、想像力豊かで空想好きなアメリの世界観に引き込まれること間違いなしです。
ちなみにカフェデドゥームーランはパリに実在するお店で、今でも店内にはアメリのポスターが飾られていたり、おなじみのクレームブリュレを味わうことができるそう。
また、アメリのアパートもアパートの1階のコリニョンの八百屋さんも健在で、映画の雰囲気をそのまま楽しむことができます。パリでの撮影は通りの車や落書きの撤去など、様々な部分で苦労したのだとか。
⑥ 記録的な影響力を持ったフランスの大ヒット作
本国はもちろん、日本でも大ヒットを記録しています。フランス映画動員数においては「最強のふたり(2016)」が追い越すまでトップを走っていました。
この映画がきっかけでクレームブリュレブームが日本に到来したほどの影響力を持っているほか、公開から1年でヨーロッパではアメリと子供を名付ける親が4倍に増えたと言われており、アメリの魅力に世界中の人が惹きつけられていることがわかります。
アカデミー賞 外国語映画賞、美術賞、撮影賞、音響賞、脚本賞ノミネートを始め、ゴールデングローブ賞 外国語映画部門ノミネート、エディンバラ国際映画祭観客賞受賞、セザール賞などなど、数々の賞をノミネート・受賞しています。
おしゃれフランス映画として知られるこの映画。ユーモア溢れるワクワクするいたずらシーンやニノとのラブストーリーも見所です。
また、アメリのスタイルも魅力で、原色をふんだんに使ったキャッチーなファッションやショートのヘアカットも大人可愛いと日本でも話題になりました。
また、ヤン・ティルセンが担当した、おもちゃのピアノやアコーディオンが使用されたサウンドトラックも大ヒットしましたが、よくテレビの効果BGMとしても使われています。
⑦ 「アメリ」海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は178件のレビューに基づく89%もの前向きなレビューで8.1/10と非常に高評価。
Metacriticでは31件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中69点とこちらは割と平均的。
Empire OnlineでAlan Morrison氏は、この作品に5つ星の与えて、2001年最高の映画のひとつだと評価しています。
⑧ 「アメリ」日本での評価
Yahoo!映画での評価は2,058件のレビューで平均評価は3.8と高評価。
映画.comは99件のレビューで平均評価3.8とこちらも高評価。
映画レビューサイトFilmarksでは9,762件のレビューで3.7と、平均よりも少し高い評価になっています。
⑨ 「アメリ」のトリビア
・この映画がロケで撮影されるたびに、ジャン=ピエール・ジュネとチームは、実際の設定が映画の幻想的な性質と一致するように、がれき、汚れ、ゴミ、落書きの領域をきれいにしました。巨大な駅での撮影は特に大変だったそう。
・オドレイ・トトゥは石を飛ばす方法を知りません。石を飛ばすシーンは特殊効果で作られました。
・映画の主要な色(緑、黄、赤)は、ブラジル人画家フアレス・マチャドの絵画にインスパイアされています。
・ジャン=ピエール・ジュネがアメリの物語を構成する記憶や出来事を収集し始めたのは1974年のことでした。
・ジョゼフはジョルジェットに「Malheureux au jeu...(賭け事にはついてない...)」と言いますが、実際のフランスのことわざは「Heureux au jeu, malheureux en amour(博打で幸運、恋愛で不運)」と反対です。これは、ジョセフがジョルジェットに恋愛で幸運になる可能性があることをほのめかしていることを意味します。
⑩ 「アメリ」聖地巡礼
「アメリ」は2001年公開で既に19年経とうとしていますが、未だに多くの女性に愛されている作品だと言えます。
特に公開時はアメリの髪型を真似る女子が急増するなど、一大ブームを起こした作品でもありますし、思い当たる方もいるかもしれませんね。
女性ならではかもしれませんが、男の人でもアメリが好きだという人結構いる気がします。
もし、「アメリ」の聖地巡礼を行うなら、と思い少しまとめてみました。
宿泊先候補やパリの治安
・ピカルディ ホテル ガル デュ ノール(Picardy Hôtel-Gare du Nord)
・パックス ホテル パリ 18E(Pax Hotel Paris 18e)
パリの治安についてですが、日本の感覚で行くのは非常に危険。特に有名観光スポットの周辺は注意が必要だと言われています。
モンマルトル地区は比較的良いと言われていますが、観光客を狙ったスリや強引な売りつけに注意が必要です。
Gare de l'Est(パリ東駅)
ニノが写真のかけらを集めているスピード写真ボックスのある駅です。
パリ東駅は、フランスの首都・パリにあるフランス国鉄の主要ターミナル駅の一つ。
Gare du Nord(パリ北駅)
アメリがお父さんに会いに田舎へ帰るシーンで登場する駅。
Abbesse(アベス駅)
ニノの落し物のカバンを拾ったアメリが、再びニノを見かける駅。
オ・マルシェ・ドゥ・ラ・ビュット
モンマルトルの地区のトロワ・フレール通りにある。
コリニョンとリュシアンが働いている八百屋さん。アメリが住んでいるアパートでもある。
カフェ・デ・ドゥー・ムーラン
アメリが働いていたカフェ。実際にクレームブリュレを楽しむことができる。
Lamarck-Caulaincourt(ラマルク・コーランクール駅)
目の見えないおじいさんに街の様子を全部口で伝えながら駆け回るシーンで登場する駅。
モンマルトルの丘
アメリがニノを呼び出すシーンで登場する。パリを一望できるスポット。
まとめ
「アメリ」について色々まとめてみましたが、映像や美術、ファッションに世界観、嫌がらせするシーンなどクスっと笑ってしまうおもしろいポイントは非常に多く、最後にはほっこりした気分になる名作だと思います。
NetflixやHuluでは観られる様なので、気になった方は是非観て頂きたいです。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。