【映画】おすすめ「アーティスト」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
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今回おすすめするのは、2011年に公開され第84回アカデミー賞では作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)など5部門を受賞したヒット映画「アーティスト」。
1927年から1932年までのハリウッドを舞台としたフランスのロマンティック・コメディ・ドラマ映画。
ご存知の方も多いとは思いますが「アーティスト」のあらすじやキャスト、トリビアやおすすめしたいポイントなど、その概要をネタバレ満載でご紹介したいと思います。
「アーティスト」のあらすじ・キャスト・ネタバレ・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説
① 「アーティスト」のあらすじ
1927年のハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティンは新人女優ペピー・ミラーと偶然出会い、「バラエティ誌」などから「あの子は誰?」と報道される。
ペピーはまだHOLLYWOODLANDの看板のある時代の「キノグラフ撮影所」のエキストラで入って行き再会。
ジョージはペピーに「女優を目指すには個性が必要だ」と彼女に「つけぼくろ」を付けて印象とはどういうものかを示す。
互いに惹かれ合うものを感じながらも、2人はそのまま何事もなく別れる。
1929年、立場の逆転した2人が再会する。
② 「アーティスト」のキャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
ジョージ・ヴァレンティン George Valentin | ジャン・デュジャルダン Jean Dujardin |
ペピー・ミラー Peppy Miller | ベレニス・ベジョ Bérénice Bejo |
ジャック(ジョージの愛犬) the dog, Jack | アギー Uggie |
アル・ジマー Al Zimmer | ジョン・グッドマン John Goodman |
クリフトン Clifton | ジェームズ・クロムウェル James Cromwell |
コンスタンス Constance | ミッシー・パイル Missi Pyle |
ドリス Doris Valentin | ペネロープ・アン・ミラー Penelope Ann Miller |
執事 The Butler | マルコム・マクダウェル Malcolm McDowell |
ノーマ Norma | ビッツィー・トゥロック Bitsie Tulloch |
ペピーのメイド Peppy's maid | ベス・グラント Beth Grant |
ペピーの最初のお抱え運転手 Peppy's first chauffeur | エド・ローター Ed Lauter |
③ サイレント映画
レトロ風ですが、公開されたのは2011年。
この作品はサイレント映画からトーキー映画への過渡期で葛藤する男優と、逆に飛躍していく女優の恋愛物語ですが、白黒でサイレントで描かれているからこその良さがあります。
④ 主演2人の演技力
セリフを声に出さない分、主演の2人の豊かな表現力に圧倒されます。
この映画の代表的なシーンであるジャン・デュジャルダンとベレニス・ベジョは5ヶ月間クライマティックダンスは、リハーサルを繰り返し行った上で撮影に臨んだようです。
元コメディアン実力派俳優が演じるヒーローと、これまた実力派で監督の妻でもある女優が演じるヒロインの心を掴まれる演技は必見です。
⑤ アカデミー賞多数受賞
本作はアカデミー賞に10部門でノミネートされ、5部門で受賞した高い評価を得た映画です。
非英語圏の作品が作品賞を受賞したのは本作が初めてだそう。
⑥ 俳優犬がすごい!
主役級に活躍する犬のアギー。2015年に亡くなったそうですが、犬として初めてハリウッドに肉球形を残すほどの活躍ぶり。
本作出演を機にニンテンドーDSのCMや「恋人たちのパレード」にも出演しています。彼のチャーミングな名演技は拍手したくなるほどです。
⑦ ほっこりして涙が出るラスト
フランス映画なだけあり、ハリウッド映画のようなド派手なクライマックスこそありませんが、思わずほっこりして涙が出てしまうような素敵な結末になっています。
⑧ 「アーティスト」海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は307件のレビューに基づく95%の肯定的批評で平均評価が8.8/10ととても高い評価。
Metacriticでは41件のレビューに基づき、平均スコアは100点満点中89点とこちらも高評価。
第65回英国アカデミー賞では、作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)、オリジナル脚本賞(アザナヴィシウス)、撮影賞(ギョーム・シフマン)、衣裳デザイン賞(マーク・ブリッジス)、作曲賞(ルドヴィック・ブールス)の7部門受賞。
第69回ゴールデングローブ賞では、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)(デュジャルダン)、作曲賞(ブルース)の3部門受賞。
第84回アカデミー賞では作品賞をはじめとする10部門にノミネートされ、作品賞、監督賞(アザナヴィシウス)、主演男優賞(デュジャルダン)、作曲賞(ブールス)、衣裳デザイン賞(ブリッジス)の5部門受賞。
⑨ 「アーティスト」日本での評価
Yahoo!映画での評価は1,165件のレビューで平均評価は3.93と平均より少し高い評価。
映画.comは85件のレビューで3.7とこちらもほぼ平均より少し高い評価。
映画レビューサイトFilmarksでは1,891件のレビューで3.7と、平均よりも少し高い評価になっています。
⑩ 「アーティスト」のトリビア
・フィルムは22 FPS(フレーム/秒)で撮影されています。標準の24 FPSでプレイすると、アクションは少し加速されます。ほとんどのサイレントフィルムは14から24 FPSで撮影されたため、24 FPSで最新のプロジェクション機器で再生すると、これらのフィルムの多くが動きが「速く」なります。サウンドフィルムが導入されたとき、フレームレートは24 FPSに標準化され、サウンドと画像を同期させることが可能になったそうです。
・ジャン・デュジャルダンとベレニス・ベジョは、クライマックスのダンスシーケンスを5か月間リハーサルし、デビー・レイノルズとジーン・ケリーが名作「雨に唄えば(1952)」のリハーサルを行ったのと同じスタジオでほぼ毎日練習しました。
・ジャン・デュジャルダンは、この映画でオスカーを受賞したときに、フランスで初めて主演男優賞を受賞しました。
・すべてのダンスシーケンスはスタントなどではなく、激しいリハーサルを通じて俳優自身によって撮影されました。
・ズーム技術は映画の期間に存在しなかったため、映画全体に単一の「ズームショット」はありません。
・ペピーがジョージのコートに身を包むシーンは、ジャネット・ゲイナーがチャールズ・ファレルのコートに身を包むサウレント映画「第七天国(1927)」のシーンへのオマージュです。
・この映画の朝食のモンタージュは、結婚の内訳を示しており、オーソン・ウェルズ監督の映画「市民ケーン(1941)」のほぼ同じモンタージュへの直接の賛辞です。
・ジョージは孤独に、アパートの中央にある映写機を通して、静かな冒険活劇の1人で見ているシーンに登場している映画は「奇傑ゾロ(1920)」です。
・映画音楽の作曲家ルドヴィック・ブールスは、音楽オーケストレーションや映画音楽の作曲に関する正式な高等教育のトレーニングを受けたことがないにもかかわらず、この映画のスコアを作曲したことでアカデミー賞を受賞しました。
・クリフトン役のジェームズ・クロムウェルは、彼のすべてのシーンがパントマイムではなくセリフを含んでいるため、映画での彼のパフォーマンスは実際には静かなものではなかったと述べました。彼は自分の発言を大声で話し、他の人と同じように役割を果たしたと語っています。
まとめと感想
「アーティスト」について色々まとめてみました。
最新の映像技術で撮影されたSF映画などばかり観てるとこういった作風が今となっては新鮮に映りますし、今でもこういった作品を作る人もたくさんいると思うんですが、何かきっかけがあってヒットしていないと日本で公開されることもないかもしれません。
こういった映画が大ヒットするにはそれだけの時代背景があるのかもしれないと思えてしまう作品でもあります。
古い映画が好きな方には必見の作品なので、是非見て頂きたいです。
残念ながら定額動画配信サービスでの配信はなさそうで、レンタルのみになりそうですが、レンタルしてでも、DVD・ブルーレイを買ってでも観る価値のある作品だと思います。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンやここに書いていない好きなシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。