- 驚異のサイズチェンジ!最小のヒーローが世界を救う!
- ポール・ラッド主演、スーツの力でアリ並みの強さと俊敏さを発揮!
- 巨大企業との攻防、迫力のミクロバトルがスクリーンを駆け巡る!
- マーベル流ヒーロー映画にコメディとスリルが融合した痛快アクション!
『アントマン(原題:Ant-Man)』は、2015年のアメリカのスーパーヒーロー映画。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)全体では12作品目。ポール・ラッドが主演を務め、フェーズ2の最終作として位置づけられた作品です。フェイズ3へ進むための伏線が多く張られている作品でもあります。
『アントマン』の作品情報
原題 | Ant-Man |
監督 | ペイトン・リード Peyton Reed |
脚本 | エドガー・ライト Edgar Wright ジョー・コーニッシュ Joe Cornish アダム・マッケイ Adam McKay ポール・ラッド Paul Rudd |
原作 | スタン・リー Stan Lee ジャック・カービー Jack Kirby ラリー・リーバー Larry Lieber 『Ant-Man』 |
公開 | 米:2015/7/17 日:2015/9/19 |
上映時間 | 117分 |
『アントマン』のキャスト
- スコット・ラング(アントマン) Scott Lang (Ant-Man)
- ポール・ラッド Paul Rudd
元泥棒だが正義感を持ち、ピム博士のスーツを継いで二代目アントマンとなる主人公 - ホープ・ヴァン・ダイン(ピム博士の娘) Hope van Dyne
- エヴァンジェリン・リリー Evangeline Lilly
ハンク・ピム博士の娘で、優れた戦闘能力を持つ女性。後にワスプとなる存在 - ハンク・ピム(初代アントマン) Hank Pym
- マイケル・ダグラス Michael Douglas
スーツの発明者で初代アントマン。科学者としてスコットを導く mentor - ダレン・クロス(イエロージャケット) Darren Cross (Yellowjacket)
- コリー・ストール Corey Stoll
ピム博士の元弟子。ピム粒子を利用し兵器化を目論む冷酷な実業家 - ジム・パクストン Jim Paxton
- ボビー・カナヴェイル Bobby Cannavale
スコットの元妻マギーの再婚相手で警官。キャシーを大切にする家族思いの男性 - ルイス Luis
- マイケル・ペーニャ Michael Peña
スコットの陽気な旧友で仲間。ユーモラスな語り口が特徴 - カート Kurt
- デヴィッド・ダストマルチャン David Dastmalchian
スコットの仲間でハッキングが得意な技術屋 - デイヴ Dave
- ティップ・“T.I”・ハリス Tip “T.I.” Harris
スコットの仲間で車の運転を担当するクールな男 - マギー・ラング Maggie Lang
- ジュディ・グリア Judy Greer
スコットの元妻でキャシーの母親。家庭を守ろうとする女性 - キャシー・ラング Cassie Lang
- アビー・ライダー・フォートソン Abby Ryder Fortson
スコットの幼い娘で、父の行動を無条件に信じる心優しい少女 - サム・ウィルソン(ファルコン) Sam Wilson (Falcon)
- アンソニー・マッキー Anthony Mackie
アベンジャーズの一員。翼を持つ戦闘スタイルでスコットと対峙する
『アントマン』のあらすじ(ネタバレ)
元泥棒のスコット・ラングは、娘のために更生しようとするも、社会復帰はうまくいかず再び犯罪に手を染めてしまう。だが、その犯行先で奇妙なスーツと出会い、人生が一変する。スーツの持ち主はかつての天才科学者ハンク・ピムで、彼はスコットを後継者として選んでいた。
スーツを着ることで身長1.5cmまで縮小し、昆虫と意思疎通ができるようになったスコットは、「アントマン」として訓練を積む。ハンクとその娘ホープの協力を得て、悪用されかけている技術「イエロージャケット」を奪取・破壊するという極秘任務に挑むことになる。
かつてハンクの弟子であったダレン・クロスは、イエロージャケット・スーツを完成させ、軍事利用を目論む。スコットはクロスの暴走を止めるべく、激しい戦闘に突入。彼は最終手段として“量子世界”に突入し、常識を超えた世界を経験する。
命がけでイエロージャケットを倒したスコットは、量子世界から奇跡的に帰還。ハンクはその復帰に驚き、さらに量子世界に関する研究への興味を強める。一方スコットは、真の意味で娘に誇れる存在「アントマン」として、新たな人生を歩み始める。
『アントマン』の見どころ
アリとの友情がカギを握る世界最小ヒーロー
ポール・ラッド演じるアントマンのアリたちとのコメディチックなコミュニケーションがこの映画の特徴であり魅力でもあります。
虫が苦手だったり集合体恐怖症の人は見ていられないかもしれませんが、アリと意思疎通ができるアントマンと徐々に仲良くなっていくアリたちやその他昆虫との協力シーンは迫力満点です。
ほんわか&ジワっとする親子愛
本作で描かれるのは親子愛。犯罪に手を染め、ムショ経験あり、バツイチのダメダメ人間で、世に言うヒーローとは正反対の背景のアントマンですが、そんなこと関係なしに全身でパパへの愛を表現してくれる愛娘のキャシーを守るべく世界まで救っちゃう!というお話です。
娘キャシーを演じるのは当時6歳のアビー・ライダー・フォートソン。
俳優でプロデューサーである父親のジョン・フォートソン、女優のクリスティー・リン・スミスを始め、家族みんながテレビドラマや映画関係だそう。
アメリカのコマーシャルにも数多く出演している有名子役です。滅多に会えないパパと会えた時のキャシーの笑顔には瞬殺です。
また、スーツの持ち主でありピム粒子を開発したハンク・ピム博士と、その娘のホープのじわっとくる親子愛も見どころです。
ミニサイズの世界観
1.5cm、世界最小ヒーローのアントマン。彼目線だと普段見ている世界が全く違って観え、新しい発見もありワクワクします。
羽アリに乗って移動したり、鍵穴を通ったり…。
特に終盤のキャシーの部屋でのおもちゃの機関車トーマスに襲われたりするアクションを始め、色々なスケールで、日常のものが描かれていて、まるでアトラクションに乗っているかのような新鮮で楽しい映像が楽しめます。
また小さいながらに器用に敵を倒していくアクションシーンは激アツ。色々なものの大きさという概念がひっくり返り、独自のアクションを見せてくれます。
1.5cmだけではなく、様々なスケールとなって戦うので、その分演じるのも大変なようです。
ポール・ラッドは、「サイズが変わるから、目線をどこに置くかなどは注意して演じたよ。」とインタビューで語っています。
コメディに定評のある彼ですが、アクションシーンに臨むため1年をかけて筋肉トレーニングを重ねたそうで、80%のアクションシーンをみずから演じています。
またアクションシーンはゴジラを、スーツはウルトラマンを参考にしているそうで、特撮を彷彿させるところも満載です。
意外と専門用語が多い
アントマンになるための技術として、ピム博士が開発したピム粒子という化学物質があります。物質を縮小・拡大させる機能を持つ液体状の化学物質で正確には「原子間の相対距離を操作することで、密度と強度を高める」粒子であるため、質量は変化せず、スーツに実装されています。
このピム粒子をもとにダレン・クロスが作ったのがクロス粒子。自信が作ったスーツ、イエロージャケットにはクロス粒子が搭載されています。
これは作品オリジナルのものですが、そこに深く関わってくるのが「量子力学」です。
原子や電子などのミクロな世界の物理現象を記述する理論体系です。古典力学では説明できない、粒子の二重性(波動性と粒子性)、重ね合わせ、量子もつれなどの現象を扱います。
「量子力学」の概念が強く影響を受けているため「専門的で難しい説明でもあるのかな」と思いきや難しく考えなくともわかりやすく話も進んでいきます。
量子力学がMCUを左右する
アントマンが登場した目的はMCUの世界に量子力学を認知させることが一番大きいように思います。しかしそのためだけの存在というのはあまりにも味気ない。
この裏設定のようなものにも負けないポール・ラッドの存在感はキャラクターとしても圧倒的。
だからこそこの1作目においては、ヒーローものでありながらホームコメディの要素もあり、心温まる作品になってると言えると思います。
『アントマン』のトリビア
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『アントマン』は当初、ハンク・ピム博士を主人公にする予定でしたが、脚本や構成を練っていくうちにピム博士のストーリーが家族向けではないと判断し、スコット・ラングを軸に練り直したそうです。
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1980年代のフラッシュバックシーンではハンク・ピム博士を演じたマイケル・ダグラスとマーティン・ドノヴァンはVFXという技術によって若返っています。マイケル・ダグラスは撮影中に70歳の誕生日を迎えたそうで、アントマンに因んでアリでアイシングで飾られた誕生日ケーキをプレゼントされたそうです。
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当初、この映画は元のアントマン、ハンク・ピムに焦点を当てることを目的としていましたが、プロデューサーは彼のストーリーが家族向けではないと判断し代わりに、焦点はスコット・ラングに移り、ピムがメンターと脇役になりました。
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ポール・ラッドはスーパーヒーローに適した筋肉のサイズを構築するために広範なトレーニングを行い、筋肉質になりすぎてしまったためアントマンの衣装を彼の筋肉のために変更されなければならなくなったそうです。
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エドガー・ライトが映画に取り組んでいる間、彼はマーベルに映画が終わるまでアントマンやワスプの使用を控えるように要求しました。それが『アベンジャーズ(2012)』に欠席した理由です。
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イエロージャケットのスーツから発射されるレーザー音は、スターウォーズの映画で発射されるAT-ATの主砲と同じ音です。 ディズニーはマーベルとスターウォーズを所有しています。
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スコット・ラングは、アベンジャーズに助けを求めることを提案しています。 コミックでは、アントマンはオリジナルのアベンジャーズでした。
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ダレン・クロスは、人間の縮小という概念は「驚かされる物語」のように聞こえると冗談を言っています。アントマンはコミック「テイルズ・トゥ・アストニッシュ」#27(1962年1月)でデビューしました。ダレン・クロスは、デモンストレーションの一環として椅子を縮小します。 これは、ハンク・ピムが最初に縮んだのが椅子だった同じ漫画から取られました。
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アントマンの大ファンであるエドガー・ライト監督は、2003年にこの映画をマーベルに提案し、「アクションアドベンチャーコメディ、ジャンルを超えたアクションと特殊効果の大当たり」と説明しました。それ以来、彼は映画を開発し、テストリールを撮影し、キャストを雇い、映画の撮影を開始する寸前でした。しかし、2014年に彼は5年前にマーベルスタジオを買収したディズニーとの「創造的な違い」のために中退しました。
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映画でタクシー運転手を描いたギャレット・モリスは、サタデー・ナイト・ライブ:マーゴット・キダー/チーフテンズ(1979)のスケッチにアントマンとして登場しました。これは主人公の最初の実写出演でした。
参考リンク
感想とまとめ
『アントマン』はMCUに登場するヒーローの中でも少し異質な作品です。
しかしスコット・ラングのようなキャラクターもなかなかいませんので、ヒーローものとしても楽しめます。
さらにホームコメディの要素も感じるのでほのぼのする作品なのでこの世界観の中でサノスのようなキャラクターが登場するとはとても思えない作品です。

3.0
です!
簡単ではありますが『アントマン』について色々まとめてみました。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。
コメント