- 孤独な少年が仲間との出会いで一歩ずつ世界を広げていく感動の青春物語!
- 音楽、友情、初恋──90年代アメリカを彩るノスタルジックな高校生活!
- 心の傷を抱えながらも、自分を見つめ直す“成長”と“再生”のドラマ!
- 誰もが経験する痛みと喜びを丁寧に描いた、繊細で美しいティーンストーリー!
『ウォールフラワー(原題:The Perks of Being a Wallflower)』は2013年に公開された青春映画。ローガン・ラーマン、エマ・ワトソンに加えエズラ・ミラー、ポール・ラッドらが出演し大ヒットした原作の映画化で非常に評価の高い作品でもあります。
『ウォールフラワー』の作品情報
原題 | The Perks of Being a Wallflower |
監督 | スティーブン・チョボスキー Stephen Chbosky |
脚本 | スティーブン・チョボスキー Stephen Chbosky |
原作 | スティーブン・チョボスキー Stephen Chbosky |
公開 | TIFF:2012/9/8 米:2012/9/21 日:2013/11/22 |
上映時間 | 103分 |
興行収入(世界) | 約3338万ドル |
『ウォールフラワー』のキャスト
- チャーリー Charlie Kelmeckis
- ローガン・ラーマン Logan Lerman
心に傷を抱えながらも新たな仲間と出会う内向的な高校生 - サム Sam
- エマ・ワトソン Emma Watson
チャーリーが恋する自由で魅力的な先輩 - パトリック Patrick
- エズラ・ミラー Ezra Miller
サムの義理の兄で、ユーモアと繊細さを併せ持つムードメーカー - メアリー・エリザベス Mary Elizabeth
- メイ・ホイットマン Mae Whitman
個性的で自立心の強いチャーリーの友人 - アンダーソン先生 Mr. Anderson
- ポール・ラッド Paul Rudd
チャーリーの才能に気づき支える英語教師 - キャンディス Candace Kelmeckis
- ニーナ・ドブレフ Nina Dobrev
チャーリーの姉で恋愛に悩む高校生 - ブラッド Brad
- ジョニー・シモンズ Johnny Simmons
フットボール選手でパトリックの恋人 - アリス Alice
- エリン・ウィルヘルミ Erin Wilhelmi
サムやパトリックの仲間で風変わりな高校生 - チャーリーの母親 Mrs. Kelmeckis
- ケイト・ウォルシュ Kate Walsh
家族を支える思いやり深い母 - チャーリーの父親 Mr. Kelmeckis
- ディラン・マクダーモット Dylan McDermott
厳格ながらも息子を想う父親 - ヘレン叔母さん Aunt Helen
- メラニー・リンスキー Melanie Lynskey
チャーリーの心に深く影響を与えた亡き叔母 - バートン医師 Dr. Burton
- ジョーン・キューザック Joan Cusack
チャーリーの心の回復を手助けする精神科医
『ウォールフラワー』のあらすじ(ネタバレ)
高校に入学したばかりのチャーリーは、過去のトラウマと心の不安を抱えながら、新たな学校生活に不安を感じていた。内気で孤独を感じていた彼だったが、自由奔放なサムとユーモアあふれるパトリックという上級生と出会い、彼らの仲間に加わることで少しずつ自分の居場所を見つけていく。
音楽や読書、友人との時間を通じて、チャーリーは初めて「今この瞬間を生きる」喜びを知る。彼は初恋を経験し、人との繋がりの大切さを学んでいくが、その一方で心の奥に封じ込めていた記憶が次第に表面化していく。
サムが大学へ進学することを前に、チャーリーの心は再び不安定になり、彼は精神的に崩れてしまう。入院を経て、過去のトラウマ──叔母との辛い記憶──と向き合う中で、ようやく心の癒しへの一歩を踏み出す。
物語の終盤、チャーリーはサムと再会し、自分自身を少しずつ受け入れはじめる。不器用ながらも人と繋がる力を得た彼は、「見守る存在(ウォールフラワー)」としてではなく、自分の人生を生きる若者へと成長していく。
『ウォールフラワー』の見どころ
若手名俳優女優揃い
メインの3人を務めるのは『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』シリーズのローガン・ラーマン、『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソン、『ファンタスティック・ビースト』シリーズのエズラ・ミラーです。
公開当時、旬な俳優を先取りしたようなキャストになっています。
ベストセラーを映画化
原作は『ライ麦畑でつかまえて』の再来とも言われたベストセラー青春小説です。
珍しく原作者のスティーブン・チョボウスキー自ら映画化したものになっています。
スティーブン・チョボウスキーは、映画の基になっている本を書き、脚本を書き、映画を監督しました。
本の著者が実際に映画を監督することになることはめったにありません。
アメリカのスクールカースト
日本以上に「グループ」が重視されるアメリカの厳しいスクールカーストの中で、同性愛やいじめ、虐待などのテーマも組み込まれており、青春ならではのピリピリ感も描かれています。
軽快な80年代サウンド
舞台は90年代前半。カセットテープを交換するようなノスタルジックなシーンも出てきます。
またデヴィット・ボウイなどの80年代を代表するサウンドが映像にマッチして当時の雰囲気を感じられるようになっています。
どこか懐かしいノスタルジーに浸れるのもこの作品の魅力です。
プライベートでも仲の良い主演3人
役を超えて意気投合し仲が良くなった彼らは、バンドを組んで一緒に楽器をしたり、撮影中に宿泊していたホテルで騒ぎすぎて怒られたり、当時SNSでも仲の良い様子が伺えました。
プライベートでの仲の良さも、演技で発揮されているので要注目です。
『ウォールフラワー』のトリビア
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エンターテインメント・ウィークリー誌は、エマ・ワトソンがこの役を引き受けた理由について、スティーブン・チョボスキー監督から「これはあなたが演じる役の中で最も重要な役の一つになるだけでなく、人生最高の夏を過ごし、親友たちに出会うことになるでしょう」と言われたと報じました。彼女は後に、この発言が真実であったことを認めました。
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スティーブン・チョボスキーとのインタビューでは、「いつも働いていたためプロムや正式な卒業式に参加したことのなかったエマ・ワトソン、ローガン・ラーマン、エズラ・ミラー、メイ・ホイットマンといった人たちが、私たちの多くが当たり前だと思っている高校生活を経験するのを見るのは本当に特別なことだった」と語られています。
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映画では明確には触れられていませんが、チャーリーはサムやパトリックとほぼ同じ年齢です。誕生日は12月24日で、ケーキには16本のろうそくが立っています。12月生まれなので、おそらく年上の新入生でしょう。しかし、原作ではチャーリーは情緒的な問題で1年留年したとされています。そのため、チャーリーが16歳になった時には、彼の年上の友人のほとんどは既に17歳になっていたと考えられます。
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エマ・ワトソンは、自分のキスシーンや『ロッキー・ホラー・ショー (1975)』のシーンを見ることを拒否していると認めています。その理由は、そのシーンで服を脱ぐのが嫌だったから。
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エズラ・ミラーとエマ・ワトソンは2人ともダンスと動きが大好きだったこともあり、スティーブン・チョボスキーは、ホームカミングダンスでのルーティンを、振付師と協力して作り上げてもらいました。
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ローガン・ラーマンとエズラ・ミラーを含むキャスト全員が、撮影中はピッツバーグの同じホテルに滞在していました。ラーマンは「まるで寮のような生活を送っていた」と語ったと伝えられています。
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ジョン・ヒューズは当初、脚本と監督を兼任する計画で映画化権を取得しました。彼の構想はダーク・コメディで、シャイア・ラブーフがチャーリー役、キルスティン・ダンストがサム役、パトリック・フュジットがパトリック役を演じるというものでした。しかし、ヒューズの突然の死により、脚本が完成する前に亡くなり、プロジェクトは延期されました。しかし、この挫折により、最終的にはスティーブン・チョボスキーが脚本と監督を再び務め、インディペンデント映画として復活することになりました。
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クリスマス・パーティーのシーンで、サムはチャーリーからのカードを読んでいます。実際には、エマ・ワトソンが監督兼脚本家のスティーブン・チョボスキーからの個人的なメッセージを読んでいます。
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原作では、パトリックとメアリー・エリザベスはヘビースモーカーで、チャーリーにも喫煙期がありました。映画ではこの設定はPG-13指定を受ける可能性が高かったようで削除されました。
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パトリックが成績表を掲げると、一番上に「パトリック・ナッシング」と書かれており、これは原作と映画に登場する彼のニックネームに由来しています。
参考リンク
- The Perks of Being a Wallflower (2012) – IMDb
- The Perks of Being a Wallflower (film) – Wikipedia
- ウォールフラワー (映画) – Wikipedia
感想とまとめ
『ウォールフラワー』は原作の著者が脚本、監督を務めるのは非常に稀だと思いますが、スクールカーストに向き合うことの重みなどは自分に置き換えにくい部分もありますけど映画の世界に引き込まれる要素としては演者の自然な演技に尽きます。このストーリーで演じられる数少ないキャストを見事に当て込めているような作品です。
この作品はTeen Choice Awardsなど実に多くの賞にノミネートされた作品でもありますので、観る価値のある映画だと思います。

4.5
です!
簡単ではありますが『ウォールフラワー』について色々まとめてみました。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。
コメント