Netflix グレイマンのあらすじ・キャスト・ネタバレ・感想・評価・レビュー・トリビアなど徹底解説
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『グレイマン(原題:The Gray Man)』は2022年にNetflixで配信されたアクション映画。ライアン・ゴズリングとクリス・エヴァンスが出演、配信当時Netflix史上最も高額と言われる2億ドルの製作費がかかっている大掛かりなアクション大作です。
目次
あらすじ(ネタバレ込み)
■Introduction
元死刑囚のシックスは、CIAの極秘プログラム「シエラ」にスカウトされ、暗殺任務を引き受けるエージェントとなる。裏の世界で「グレイマン」と呼ばれる彼は、その徹底的な匿名性とプロフェッショナルな仕事ぶりで名を馳せていた。ある日、任務中にターゲットから「CIA内部に腐敗がある」と示唆するデータを受け取る。シックスはこの情報を確認しようとするが、CIA幹部デニー・カーマイケルはそれを知り、彼の抹殺を命じる。
■Development
カーマイケルは、サディスティックな元エージェントであり現在は傭兵のロイド・ハンセンを雇い、シックスの追跡を指示する。ロイドはその過程で無関係な民間人をも巻き込む手段を取る一方、シックスはデータを守るため逃走を続ける。元上司のフィッツロイが手を貸すが、ロイドはフィッツロイの若い姪クレアを人質に取り、シックスをさらに追い詰める。
■Twist
シックスは助けを求め、同じくCIAのエージェントであり信頼できる仲間のダニ・ミランダと合流する。二人はロイドの手下や他国の傭兵たちと激闘を繰り広げながら、データを守りつつクレアの救出を図る。やがて、CIA内部の汚職と陰謀がデータにより明るみに出ることを知り、それを公表することでロイドとカーマイケルを追い詰めようとする。
■Conclusion
シックスはダニと協力し、クレアを無事に救出することに成功する。ロイドとの壮絶な最終決戦の末、ロイドは命を落とす。だが、カーマイケルは自らの関与を隠蔽するために権力を使い、データの公表を阻止する。シックスはクレアを安全な場所に送り届けた後、再び姿を消し、影の世界で新たな戦いに備えることとなる。
『グレイマン』キャスト・作品情報

キャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
シエラ・シックス(コート・ジェントリー) Sierra Six (Court Gentry) | ライアン・ゴズリング Ryan Gosling |
ロイド・ハンセン Lloyd Hansen | クリス・エヴァンス Chris Evans |
ダニ・ミランダ Dani Miranda | アナ・デ・アルマス Ana de Armas |
スザンヌ・ブリューワー Suzanne Brewer | ジェシカ・ヘンウィック Jessica Henwick |
デニー・カーマイケル Denny Carmichael | レゲ=ジャン・ペイジ Regé-Jean Page |
アヴィク・サン(ロン・ウルフ) Avik San (Lone Wolf) | ダヌーシュ Dhanush |
ラズロ・ソーサ Laszlo Sosa | ヴァグネル・モウラ Wagner Moura |
クレア・フィッツロイ Claire Fitzroy | ジュリア・バターズ Julia Butters |
マーガレット・ケイヒル Margaret Cahill | アルフレ・ウッダード Alfre Woodard |
ドナルド・フィッツロイ Donald Fitzroy | ビリー・ボブ・ソーントン Billy Bob Thornton |
シエラ・フォー(ダイニング・カー) Sierra Four (Dining Car) | カラン・マルヴェイ Callan Mulvey |
デュリン Dulin | デオビア・オパレイ DeObia Oparei |
ペリーニ Perini | ロバート・カジンスキー Robert Kazinsky |
シックスの父 Six's Father | シェー・ウィガム Shea Whigham |
バーンズ Barnes | エミ・イクワーカー Eme Ikwuakor |
作品情報
原題 Original Title | The Gray Man |
監督 Directed by | アンソニー・ルッソ Anthony Russo ジョー・ルッソ Joe Russo |
脚本 Writing Credits (Screenplay by) | ジョー・ルッソ Joe Russo クリストファー・マルクス Christopher Markus スティーヴン・マクフィーリー Stephen McFeely |
原案 Writing Credits (Based on) | 著書:The Gray Man by Mark Greaney |
音楽 Music | ヘンリー・ジャックマン Henry Jackman |
撮影 Cinematography | スティーヴン・F・ウィンドン Stephen F. Windon |
編集 Edited by | ジェフ・グロス Jeff Groth ピエトロ・スカリア Pietro Scalia |
製作 Produced by | ジョー・ルッソ Joe Russo アンソニー・ルッソ Anthony Russo ジョー・ロス Joe Roth ジェフ・キルシェンバウム Jeff Kirschenbaum マイク・ラロッカ Mike Larocca クリス・カスタルディ Chris Castaldi パラク・パテル Palak Patel |
製作会社 Production Company | AGBO ロス/キルシェンバウム・フィルムズ |
配給 Distributed by | Netflix |
公開 | 米:2022/7/22(配信) 日:2022/7/15(劇場公開)2022/7/22(配信) |
上映時間 | 129分 |
制作費 | 2億ドル |
『グレイマン』の見どころ
映画向けに原作から大きな脚本変更!壮大なアクション作に
『暗殺者グレイマン』ではナイジェリアの大臣を暗殺したため、兄の大統領が復讐を決意、やがて様々な国の暗殺チームがグレイマンを標的とする死のレースを開始するという長期戦向けのストーリーとなっていますが、映画のために脚本を担当した ジョー・ルッソ、クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリーが大幅にコンセプトを変更し、よりまとまった内容に仕上がっています。
多くの国で大胆に、これでもかっていうくらいアクションに予算をかけてるところも魅力の一つと言えます。
傷を負いすぎのライアン・ゴズリング

あきらかに怪我しすぎなシエラ。何度も何度も刺されているのにどこかぼーっとしているような印象を終始崩さずキャラクターを貫いたライアン・ゴズリングの演技力も絶賛です。どちらもアクションもすばらしいのがまたみどころのひとつです。
クリス・エヴァンスの演技力は圧巻

ものすごく自然体にサイコ野郎を熱演しているんですが、実際のところ本人の行動はそれほどクレイジーではありません。
そのバランスをうまく保つためなのか、きれいに整った口髭に髪型、60年代~70年代を意識したようなファッションなど細かなキャラクター作りが見られます。
キャプテン・アメリカをイジッてる?
クリス・エヴァンス扮するロイド。お尻に麻酔銃を撃たれて「お尻が痛い!」と嘆いたり、フィッツが「シックスの意志は超人的に強い」とロイドに忠告すると「超人的という表現は嫌い」などとあきらかに映画を観ている人に対してキャプテン・アメリカを思い出させるシーンがありました。
これはルッソ監督の遊び心なのでしょうか。クリス・エヴァンスが言うからよりクスっと笑ってしまいますね。
続編ありきのラスト

アナ・デ・アルマス演じるミランダは最後の最後、特に接点を持つようなことはなく終わります。もちろんC級映画のような結末は望みませんが、せっかく続編を匂わせる終わり方をしてる以上はもう少しつながりを見せてもよかったんじゃないかなとも。
結局デニーもスザンヌも安泰で終わっている部分のことを考えると割と大掛かりで長期的なシリーズ化も考えているのかなと思ってしまう終わり方でしたね。実際、続編が決定しているので、彼らがどのような形をとっていくのか。物語の重要なカギだったデータチップがあっさりCIAの手にわたって破棄されている点も気になるところです。
『グレイマン』レビュー・評価
海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は205件のレビューに基づく48%もの前向きなレビューで5.6/10と決していい評価とは言えない数字。
ウェブサイトのコンセンサスは、「グレイマンは面白いアクションスリラーの星がちりばめられた輪郭を持っていますが、はるかに優れた映画からの生ぬるい残り物で満たされています。」との声があり、もう少し入り組んだ脚本だった方がよかったんじゃないかと。このあたりの意見に同調する方も多いかもしれないですね。
Metacriticでは55件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中49点とこちらもいいとは言えませんね。
アクションにこだわったが故のありがちなパターンにはなっていますが、今後派生していくとなればもう少し深堀される部分もあるかもしれません。
日本での評価
映画.comでは159件中3.6と平均的な評価と言えます。
映画レビューサイトFilmarksでは9,028件のレビューで3.8と、見ごたえのあるアクションという点においては高い評価を得ている印象。
率直にコロナ禍以降であれだけのスケールのアクションが作られたのは久しぶりな気もしますので、そこは新鮮なのかもしれません。
『グレイマン』のトリビア

・クリス・エヴァンスの撮影初日、彼は誤ってライアン・ゴズリングの顔をプロップガンで殴りました。
・ライアン・ゴズリング演じるシエラ・シックスと、クリス・エヴァンス演じるロイド・ハンセンが最初に対峙するシーンは完全にアドリブで行われたそうです。
・ロイドが「奴の首に懸賞金1千万追加だ」と発するシーン、字幕では触れていませんが実際のセリフでは「10 million dollars to the first person who puts a bullet in that Ken Doll's head!(あのケン人形の頭に弾丸を入れた最初の人に1000万ドル!)」と述べています。ケン人形というのは、ライアン・ゴズリングが2023年公開予定の『バービー』にケンという役名で出演することからきています。これはバービー人形の実写化作品です。
・バクーのシーンはバクーでは撮影されておらず、チェコ共和国で撮影されました。バクーの葬式の建物は、実際にはプラハのヴィトコフヒルにある国立記念碑です。
・最後にいるCIA幹部の一人の中にジョー・ルッソが紛れています。
まとめ
「グレイマン」について色々まとめてみました。
結局のところ、アクション大好きな方、ライアン・ゴズリングとクリス・エヴァンスが好きな方は見ておいて損はない作品だと思います。
脚本に引っかかる点はNetflixオリジナルという部分ではよくあることですので、そこをわかってる方は自然に観られると思いますし、街中を逃げ回るシーンなどは久しぶりにアクション大作を見た気分になれます。
続編についてはルッソ兄弟が多忙すぎるが故に未だ脚本執筆の段階のようで、配信から2年経過した2024年現在でも正式な続編の進捗はないようです。
「グレイマン」はNetflixオリジナル映画のため、Netflixに加入していないと観ることはできませんが、もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。