【映画】おすすめ「女王陛下のお気に入り」のあらすじ・キャスト・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説

【映画】おすすめ「女王陛下のお気に入り」のあらすじ・キャスト・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説

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2018年に公開され第91回アカデミー賞では最多9部門10ノミネートを獲得し、主演のオリヴィア・コールマンが主演女優賞を受賞した話題作「女王陛下のお気に入り」

ギリシャの鬼才と称されるヨルゴス・ランティモスが監督を務め、18世紀初頭のイングランドを舞台に描かれたイギリス・アイルランド・アメリカ合作の歴史コメディ映画です。

今回は「女王陛下のお気に入り」のあらすじやキャスト、おすすめしたいポイントやトリビア、感想・評価・レビューなど、その概要を掘り下げていきたいと思います。

「女王陛下のお気に入り」のあらすじ・キャスト・トリビア・感想・評価・レビューなど徹底解説

① 「女王陛下のお気に入り」のあらすじ

『女王陛下のお気に入り』予告編

18世紀初頭、イングランド王国はスペイン継承戦争でハプスブルク家(オーストリア)側に付き、フランス王国との戦争の渦中にあった。

アン女王は健康状態が思わしくなく、親友である側近のマールバラ公爵夫人サラを公私にわたって頼っており、サラは宮殿内に私室を持ち、女王の寝室への隠し通路と扉の鍵も与えられており、事実上権力を掌握している状態にあった。

そんな中、没落貴族の娘アビゲイル・メイシャムはサラの縁故を頼って宮廷へ上がり、女中となる。

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② 「女王陛下のお気に入り」のキャスト

「女王陛下のお気に入り」のキャスト

役名 俳優
アン女王
Queen Anne
オリヴィア・コールマン
Olivia Colman
アビゲイル・メイシャム
Abigail
エマ・ストーン
Emma Stone
マールバラ公爵夫人サラ
Lady Sarah
レイチェル・ワイズ
Rachel Weisz
ロバート・ハーレー
Harley
ニコラス・ホルト
Nicholas Hoult
サミュエル・マシャム大佐
Masham
ジョー・アルウィン
Joe Alwyn
シドニー・ゴドルフィン
Godolphin
ジェームズ・スミス
James Smith
マールバラ公爵ジョン
Lord Marlborough
マーク・ゲイティス
Mark Gatiss
メイ
Mae
ジェニー・レインズフォールド
Jenny Rainsford

③ 実話を基にしたコメディ

実話を基にしたコメディ

「イギリス王室版大奥」と例える人もいますが、大企業の権力争いにも例えられそうです。

パイナップルを食べること(!)とアヒルレースに夢中になっているアン女王を利用することで権力を掌握しようとする召使いたちの抗争(?)が、実話なのですが面白可笑しく描かれています。

④ アン女王のダメ人間ぶり

アン女王のダメ人間ぶり

グレートブリテン王国の最初の君主であり、スペインやフランスとの戦争を指導した女王。

こんな風に聞くと、「アン女王」はリーダーシップに富むすばらしい人に思えます。

しかし、実際は肥満が原因の痛風に悩まされていて、政治活動はサボり気味。

実際の決定は側近に丸投げという、現代にもいそうなダメ人間ぶりが最高です。

⑤ 女性同士の争い

女性同士の争い

女性の嫉妬心と権力への執着は恐ろしい…と思わずにはいられません。

従姉妹同志なのに、アン女王の寵愛を受けるために力づくでだまし合い陥れ合う姿は、「怖い」を通り越して滑稽ですらあります。

女性同士の争いって男性同士より恐ろしいなと思わずにはいられません。

⑥ あらゆる賞を受賞

あらゆる賞を受賞

この映画は、第91回アカデミー賞で作品賞を含む9部門に10ノミネートされ、第76回ゴールデングローブ賞では5部門にノミネートされました。

アン女王を演じたオリビア・コールマンはアカデミー賞、英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞で主演女優賞を受賞しています。

17回の死産・流産・子の早死を経験し、さらに女王という大役を任されてしまったアン女王の苦悩を、泣く・わめく・笑う・叫ぶ・食べる・吐く…とあらゆる方法で表現しています。

ここまでぶっ飛んだ演技をされたら、深刻な状況なのに笑っちゃいますね。

英国アカデミー賞では12部門にノミネートされ、オリビア・コールマンの主演女優賞以外でもレイチェル・ワイズが助演女優賞、デボラ・デイヴィストニー・マクナマラは脚本賞、他にも英国作品賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘア賞、編集賞を受賞しています。

⑦ パンクを取り入れた斬新な衣装

パンクを取り入れた斬新な衣装

ストーリー展開や登場人物のコスチュームは、時代考証を意図的に無視しています。

コスチュームには当時はありえなかったパンクな雰囲気を取り入れていて、超広角やスーパースローを多用した映像も新鮮。

衣装デザインを担当したサンディ・パウエルは、監督の要望はシルエットは史実のまま素材や色で遊びたいと、つまりビジュアルをイチから考案し直したと語っています。

時代錯誤的な生地を意図的に使用し、レーザーカットされたレースとビニールは、多くの廷臣の服に使用。

使用人のドレスとブリッチは、イギリス全土のリサイクルショップのジーンズからリサイクルされたデニムから作られています。

アン女王のガウンは、サンディ・パウエルがeBayで見つけたシェニール毛布から作られています。

サンディ・パウエルはこれまでに「恋におちたシェイクスピア(1998)」「アビエイター(2004)」ヴィクトリア女王 世紀の愛(2009)」の3作品でアカデミー衣裳デザイン賞を受賞している凄腕で、パンク要素を取り入れるのが得意なデザイナーです。

ただこの撮影のタイミングで「メリー・ポピンズ リターンズ(2018)」の衣装担当も行っており、同時に進めてたそうです。

「宮廷物って退屈でちょっと苦手」という方に、ぜひ見てもらいたい映画です。

⑧ 「女王陛下のお気に入り」海外での評価

映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は403件のレビューに基づく93%の肯定的批評で平均評価が8.52/10ととても高い評価。

ウェブサイトの重要なコンセンサスは、「ヨルゴス・ランティモスが時代の設定と豊かでタイムリーなサブテキストのバランスを取り、彼の厳選されたスターから丸く恒星のパフォーマンスを得ている。」と評しています。

Metacriticでは53件のレビューに基づき、平均スコアは100点満点中91点とこちらも高評価。

Metacriticで90点台はなかなかでないので、かなり評価の高い作品であることがわかります。

⑨ 「女王陛下のお気に入り」日本での評価

Yahoo!映画での評価は‎2,605件のレビューで平均評価は3.8とそれなりに高い評価。

映画.comは‎251件中3.7とこちらもまぁまぁ高い評価です。

映画レビューサイトFilmarksでは6,358件のレビューで3.7と、海外よりも少し評価が落ちる印象ですが、これは時代の設定などの問題もあるかもしれません。

⑩ 「女王陛下のお気に入り」のトリビア

「女王陛下のお気に入り」のトリビア

・サラの従妹アビゲイル・メイシャムは1704年にアン女王の奉仕に加わりました。アンの夫であるデンマークのジョージ王子は、1708年に亡くなりましたが、見られたり言及されたりすることはありません。

オリビア・コールマンは、アン女王を演じるために体重を16kgほど増やして撮影に挑んだそうです。

・予算が非常にタイトだったので、コスチュームやウィッグのほとんどが借りられず、イチから作られました。そもそも18世紀初頭が映画に描かれることはめったにないため、適切な在庫が十分にあるコスチュームハウスはほとんどなく、洋服やかつらは特注で作られた後、分解されて他のシーンで再利用されました。

・この映画は主に、利用可能な日光またはろうそくや暖炉などの実用的な照明で撮影されました。撮影監督のロビー・ライアンはバックアップ照明器具をスタンバイ状態に保ちましたが、主に撮影中の季節外れの温暖な天候のため、追加の照明はほとんど使用しませんでした。

・出演者全員が3週間一緒にリハーサルをしました。彼らはさまざまなアドリブを試し、振付師と協力し、お互いの前で愚かに見えるように自由な手綱を与えられたので、セットに阻害はありませんでした。

・マールボロ公爵夫人であるサラ・チャーチルは、ウィンストン・チャーチル卿とダイアナ妃の両方の直接の祖先です。前者は、映画では未完成のブレナム宮殿で生まれ、サラ・チャーチルの義父である最初のウィンストン・チャーチル卿にちなんで名付けられました。首相になる前に、彼はサラ・チャーチルの夫、最初のマールボロ公爵の伝記を書いています。

・ウィンストン・チャーチルは、映画が上映されてから166年後の1874年に、サラ・チャーチルのために建てられたアン女王の宮殿で生まれました。 チャーチル家はブレナム宮殿に300年間住み続けました。

・アビゲイル・メイシャム役のエマ・ストーンはイギリスのトーク番組で、コルセットを1か月間着用した後、臓器が移動したと語っています。

・サラ・チャーチル夫人のキャラクターのためにデザインするとき、サンディ・パウエルキャサリン・ヘプバーンをイメージしながら行ったそうです。

・この映画とのスケジュールの競合のため、エマ・ストーン「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019)」を降板し、その後エマ・ワトソンに置き換えられました。これによってアメリカ人のエマ・ストーンはこの映画でイギリス人のキャラクターを演じ、イギリス人のエマ・ワトソンは後者の映画でアメリカ人のキャラクターを演じてることになりました。

まとめ

「女王陛下のお気に入り」について簡単ではありますがまとめてみました。

女性の嫉妬があまりにも露骨に描かれているので男性が観ると少し複雑な気分になるかもしれませんが、おもしろさで言えば抜群なので是非男性にも観てほしい作品です。

U-NEXTやAmazonプライムではレンタルでなら観る事ができるようですので、是非見て頂きたいです。

もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。

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この記事を書いた人
映画や海外ドラマの魅力や面白さを伝えるべく、あらすじやおすすめしたいポイントなどをまとめたネタバレ有の評価・感想・レビューを行っています。 古き良き名作とアクション・SF系などおもしろいのが好きです。映画もドラマも。よろしくお願いします。

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