ベスト・キッドのあらすじ・キャスト・ネタバレ・感想・評価・レビュー・トリビアなど徹底解説
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『ベスト・キッド(原題:The Karate Kid)』は1984年公開の格闘技ドラマ映画。ロサンゼルスに母親と引っ越してきた少年ダニエル・ラルーソとアパートの管理人で便利屋のミヤギの物語。世界の興行収入1億ドル超えの大ヒットとなった作品です。
目次
あらすじ(ネタバレ込み)
■Introduction
高校生ダニエル・ラルーソは、母親と共にニュージャージーからカリフォルニアへ引っ越してくる。新しい環境に馴染もうとするものの、地元の不良グループ「コブラ会」に目をつけられ、リーダーのジョニーから執拗ないじめを受ける。そんな中、ダニエルは魅力的な少女アリと知り合うが、彼女がジョニーの元恋人だったことで状況はさらに悪化する。
■Development
ジョニーたちのいじめが激化する中、アパートの管理人であるミヤギ老人がダニエルを救う。彼が空手の達人であることを知ったダニエルは、護身術を教えてほしいと頼む。ミヤギは一見変わった方法でダニエルに訓練を施す。車のワックス掛けやペンキ塗りなどの単調な作業を通じて、ダニエルは基礎を身につけていく。
■Twist
いじめを解決するため、ミヤギはコブラ会の師範クリーズに直接交渉し、ダニエルとジョニーのいざこざを空手トーナメントで決着をつけることを提案。これによりいじめは一時的に収まり、ダニエルはトーナメントに向けて特訓に励む。ミヤギとの絆が深まり、自信を取り戻したダニエルは精神的にも成長していく。
■Conclusion
トーナメント当日、ダニエルは初戦から苦戦しながらも勝ち進む。決勝戦ではジョニーとの直接対決に挑むが、ジョニーはクリーズの指示でダニエルの負傷した足を狙う。しかし、ミヤギの教えを活かした「鶴の構え」でダニエルは逆転勝利を収め、周囲の称賛を浴びる。師匠ミヤギの誇らしげな微笑みと共に物語は幕を閉じる。
『ベスト・キッド』キャスト・作品情報
キャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
ダニエル・ラルーソー Daniel LaRusso | ラルフ・マッチオ Ralph Macchio |
宮城成義 Mr. Miyagi | ノリユキ・パット・モリタ Noriyuki "Pat" Morita |
アリ・ミルズ Ali Mills | エリザベス・シュー Elisabeth Shue |
ルシール・ラルーソー(ダニエルの母) Lucille LaRusso | ランディ・ヘラー Randee Heller |
ジョン・クリース John Kreese | マーティン・コーヴ Martin Kove |
ジョニー・ロレンス Johnny Lawrence | ウィリアム・ザブカ William Zabka |
ダッチ Dutch | チャド・マックイーン Chad McQueen |
ボビー・ブラウン Bobby Brown | ロン・トーマス Ron Thomas |
トミー Tommy | ロブ・ガリソン Rob Garrison |
ジミー Jimmy | トニー・オデル Tony O'Dell |
スーザン Susan | ジュリ・フィールズ Juli Fields |
バーバラ Barbara | ダナ・アンダーセン Dana Andersen |
作品情報
原題 Original Title | The Karate Kid |
監督 Directed by | ジョン・G・アヴィルドセン John G. Avildsen |
脚本 Written by | ロバート・マーク・ケイメン Robert Mark Kamen |
音楽 Music | ビル・コンティ Bill Conti |
撮影 Cinematography | ジム・クレイブ James Crabe |
編集 Edited by | ジョン・G・アヴィルドセン John G. Avildsen ウォルト・マルコネリー Walt Mulconery バッド・S・スミス Bud S. Smith |
製作 Produced by | ジェリー・ワイントローブ Jerry Weintraub |
製作会社 Production Company | Delphi II Productions Jerry Weintraub Productions |
配給 Distributed by | コロンビア ピクチャーズ |
公開 | 米:1984/6/22 日:1985/2/16 |
上映時間 | 127分 |
製作費 | 800万ドル |
興行収入(世界) | 1億3,080万ドル |
『ベスト・キッド』の見どころ
少年が空手を学び成長するシンプルなストーリー
ダニエル・ラルーソーは内気な少年。母親の仕事の都合でカリフォルニアに引っ越してきます。
実は短気でお調子者な面がありますが、パート1ではあまりそういった性格は反映されていないもの特徴的。空手を覚えて自信をつける前のダニエルが描かれています。
80年代の作品のによくあるパターンですが、ストーリーが非常にシンプルで登場人物も少なく、重くないのが特徴的。
ただ重くない代わりにダニエルだけでなくミヤギさんにも主役級のスポットが当たる場面も多く、2人が主演の作品と言ってもいいくらいです。
エリザベス・シューだと気づかない
アリ・ミルズ役のエリザベス・シュー。大人になってから見返してようやく、「あっ、バック・トゥ・ザ・フューチャーの!」と気づきました。
僕だけではないはず笑
バック・トゥ・ザ・フューチャーのパート2、パート3でジェニファー役で出演しているあの女優です。
ミヤギさんの家の庭がおしゃれすぎる
日本庭園をイメージしたミヤギさん家の裏庭。めちゃめちゃおしゃれです。
こんな土地もし持ってたらDIYの参考にしたいくらいです。
1度はマネする「鶴の型」
最後に試合で勝利する映画はインパクトが重要。
もちろん空手を題材にした作品そのものが多くはありませんが、未だにこのインパクトを打ち負かすような映画はないんじゃないでしょうか。
※ブルース・リーやジャッキー・チェンはもちろん例外です。
素人だった少年が少しずつ覚えた空手で勝負に挑んで、一度ミヤギさんがやっていたポーズを陰でこっそり見様見真似で練習しただけの「鶴の型」で見事に勝利するシーンは何度観ても爽快で感動する名シーンです。
ミヤギさんのモデル
ミヤギさんのモデルとなったのは、沖縄県出身の空手家で、空手の四大流派のひとつである剛柔流の開祖、宮城長順(みやぎ ちょうじゅん)氏。
脚本家ロバート・マーク・ケイメンが自身の経験に基づいて書いた半自伝的な作品で、17歳だったとき剛柔流を習っていたそうです。
『ベスト・キッド』レビュー・評価
海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は43件のレビューに基づく88%もの前向きなレビューで6.89/10とまずまずの評価。
Metacriticでは15件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中60点こちらもまずまず。
空手が題材である上に物静かなミヤギさんとダニエルのコンビによる化学反応は予想しやすいという評価が多いようです。
日本での評価
映画.comは36件中3.5。
映画レビューサイトFilmarksでは1,838件のレビューで3.6と、こちらも平均的。
80年代のB級作品の典型なんでしょうね。一般的な意見としては良くも悪くもと言ったところかもしれません。
『ベスト・キッド』のトリビア
・ダニエルがミヤギさんから誕生日プレゼントとしてもらった黄色のクラシックカーは実際にはプロデューサーがラルフ・マッチオにプレゼントしたそう。1948年型のフォードスーパーデラックスです。
・ダニエルが大会で来た空手着に縫い付けた盆栽のロゴはノリユキ・パット・モリタが自らデザインしました。
・ジョニー役のウィリアム・ザブカは映画で来ていた赤い革のジャケットを今でも持っているそうです。
・日本の武道家(空手家)で空手指導者の出村文男氏はミヤギ役のスタントを務め、さらにノリユキ・パット・モリタの動きも出村氏の影響を強く受けているそうで、戦闘シーンを増やし、武道に対する心得などミヤギのキャラクター作りに大きな影響を与えたそうです。
・ベスト・キッド2のオープニングは当初パート1のエンディングとなる予定だったそうで、ミヤギがクリースの鼻を鳴らして立ち去るシーンまでを使うつもりだったようですが、実際には大会に優勝したところで終わり、これらのシーンはパート2で使用されました。
・スケルトンの服装でジョニーたちとミヤギが戦うシーンでは、何度かのテイクを撮影すると出村氏が強すぎると俳優陣が不満を口にしたため、出村氏の生徒を使い、ワンテイクでの撮影が行われました。
・ミヤギさんが彼の記念日の「お祝い」の間に酔って歌う歌は、実際にノリユキ・パット・モリタが子供の頃よく耳にした阿部武雄が書いた「裏町人生」の断片です。
・当初、ミヤギ役は三船敏郎にオファーが出されていたが、三船が断ったために、ノリユキ・パット・モリタが選ばれた、と言われていますが、監督の印象としては三船敏郎のミヤギはあまりにも真面目で、黒澤明の映画で演じた武士に酷似していると感じていたそうです。
・海外ドラマ「コブラ会」で初めてジョニー・ローレンスのキャラクター背景が作られましたが、パート1撮影の時点でウィリアム・ザブカは、ジョニーには父親がいないと想像し、彼の人生の中で父親の姿に最も近いのはクリーゼであると想いながら演じたそうです。
・ダニエル役のオーディションで、クリント・イーストウッドを父親に持つカイル・イーストウッドが受けるも落ちてしまい、ラルフ・マッチオが起用されるわけですが、この件でクリント・イーストウッドは映画の中ですべてのコカ・コーラ製品を使用するのを禁止しました。コロンビアスタジオは、当時コカコーラ社が所有していました。
まとめ
『ベスト・キッド』について色々まとめてみました。
過去に観たことがある方も、一度も観たことがない方も、今一度見るべきかもしれない作品だと思います。
『ベスト・キッド』は、Amazonプライムビデオで視聴可能なので、是非観て頂きたい作品です。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。