ベスト・キッド2のあらすじ・キャスト・ネタバレ・感想・評価・レビュー・トリビアなど徹底解説
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

『ベスト・キッド2(原題:The Karate Kid Part II)』は1986年公開の格闘技ドラマ映画。1984年公開『ベスト・キッド』の続編で、ダニエル・ラルーソとミヤギがミヤギの故郷でもある沖縄へ向かう物語。前作同様、世界の興行収入1億ドル超えの大ヒットとなった作品です。
目次
あらすじ(ネタバレ込み)
■Introduction
前作のトーナメントからしばらく経ち、ダニエルは師匠ミヤギと過ごす時間を大切にしていた。ある日、ミヤギの故郷オキナワから彼の父親が危篤との連絡が届く。ミヤギは急いで帰郷し、ダニエルも同行することに。オキナワでミヤギは、かつての親友であり宿敵のサトウと再会。かつて恋人ユキエを巡る対立から、サトウは長年ミヤギを恨んでいた。一方で、ダニエルはユキエの姪クミコと親しくなるが、サトウの甥チョウゼンから執拗な敵意を受ける。
■Development
ミヤギは父親の死を看取り、過去のわだかまりを清算しようとするが、サトウは決闘を要求し続ける。一方、ダニエルもチョウゼンの挑発に晒されながらも、クミコとの関係を深める。ダニエルはオキナワの伝統的な空手を学びながら、心と技の鍛錬に励む。サトウの圧力で村の住人たちも危機にさらされ、ミヤギとダニエルは困難な状況に追い込まれる。
■Twist
激しい嵐が村を襲い、サトウの頑固さも揺るがされる。ダニエルはチョウゼンの嫌がらせにも関わらず、村人たちを救うために危険を冒して活躍。ミヤギもまた、サトウを助け出し、長年の敵対関係に終止符を打つ。しかし、チョウゼンはこれを機にさらに激昂し、ダニエルに直接対決を挑む。
■Conclusion
村の祭りの最中、チョウゼンはクミコを人質に取り、ダニエルとの決闘を迫る。ダニエルはミヤギから教わった技術と精神力を駆使し、激しい戦いの末にチョウゼンを打ち負かす。ダニエルの勇気とクミコへの想いは村人たちの尊敬を集め、物語は彼の成長と新たな友情を描きながら幕を閉じる。
『ベスト・キッド2』キャスト・作品情報

キャスト
役名 | 俳優 |
---|---|
ダニエル・ラルーソー Daniel LaRusso | ラルフ・マッチオ Ralph Macchio |
宮城成義 Mr. Miyagi | ノリユキ・パット・モリタ Noriyuki "Pat" Morita |
ユキエ Yukie | ノブ・マッカーシー Nobu McCarthy |
クミコ Kumiko | タムリン・トミタ Tamlyn Tomita |
チョウゼン Chozen | ユウジ・オクモト Yuji Okumoto |
トシオ Toshio | ジョイ・ミヤシマ Joey Miyashima |
タロウ Taro | ダナ・アンダーセン Marc Hayashi |
サトウ Sato | マーク・ハヤシ Danny Kamekona |
ジョン・クリース John Kreese | マーティン・コーヴ Martin Kove |
ジョニー・ロレンス Johnny Lawrence | ウィリアム・ザブカ William Zabka |
ダッチ Dutch | チャド・マックイーン Chad McQueen |
ボビー・ブラウン Bobby Brown | ロン・トーマス Ron Thomas |
トミー Tommy | ロブ・ガリソン Rob Garrison |
ジミー Jimmy | トニー・オデル Tony O'Dell |
ルシール・ラルーソー(ダニエルの母) Lucille LaRusso | ランディ・ヘラー Randee Heller |
作品情報
原題 Original Title | The Karate Kid Part II |
監督 Directed by | ジョン・G・アヴィルドセン John G. Avildsen |
脚本 Written by | ロバート・マーク・ケイメン Robert Mark Kamen |
音楽 Music | ビル・コンティ Bill Conti |
撮影 Cinematography | ジム・クレイブ James Crabe |
編集 Edited by | ジョン・G・アヴィルドセン John G. Avildsen デヴィッド・ガーフィールド David Garfield ジェーン・カーソン Jane Kurson |
製作 Produced by | ジェリー・ワイントローブ Jerry Weintraub |
製作会社 Production Company | Delphi II Productions |
配給 Distributed by | コロンビア ピクチャーズ |
公開 | 米:1986/6/20 日:1986/10/18 |
上映時間 | 113分 |
製作費 | 1,250万ドル |
興行収入(世界) | 1億3,000万ドル |
『ベスト・キッド2』の見どころ
パート1のダイジェストから始まるオープニング

ダニエルが空手選手権で優勝した直後のシーンは当初パート1のラストで使われる予定だったそうですが、結局は使われず、ダイジェストを含みながらオープニングで使用されました。
優勝後、帰路へ向かおうとするダニエルとミヤギはコブラ会のやり取りを見かけます。クリーズは準優勝となったジョニーのトロフィーを破壊すると、ジョニーに殴りかかろうとしますが、ミヤギが阻止します。
沖縄?が舞台

ミヤギの師匠でもある父親が危篤のために沖縄に帰省することになるわけですが、ミヤギがなぜ沖縄を出たのかが掘り下げられる作品。
ミヤギさんは同じ師匠を持ち、村で最も裕福な親の息子で親友のサトウと結婚するように言われていたユキエと恋に落ち、サトウはミヤギに決闘を申し込みますがミヤギは戦いを選ばずに沖縄を去りました。
そういった経緯の中沖縄へ帰省しますが、サトウは未だに根に持っており、沖縄を去ったことで恨みも強くなっているサトウと対面することに。
実際に沖縄では撮影されておらず、アメリカ国内やフィリピンで撮影されています。
ドキュメンタリーのような映画

映画全体を通じて「空手」におけるシーンは多数ありますが、異国の地で学ぶダニエル、過去と対峙するミヤギさんの2人のドキュメンタリーを観ているような映画です。
映画のジャンルを細分化できるのならばアクション映画に分類しにくい作品と言えます。
パート2のカギは「でんでん太鼓」

これはかなり物議をかもすラストでした。
パート1は「鶴の型」とかなりのインパクトがあったため、今作のラストもインパクトのある技が必要だったんだと思います。
そこで出てきたのが「でんでん太鼓」。
空手経験者も未経験者もびっくり。
一応、劇中ではミヤギ・シンポー先生が中国から持ち帰ったものと語られています。
続編としては異質中の異質

映画がヒットして2作目が製作されるときは大抵、1作目を上回る内容を考えるものだと思うんですが、全然違うストーリーを持ってくるというかなり挑戦的な作品だと言えます。
おそらくは1作目はダニエルが主人公だったから、2作目はミヤギさんに焦点を当てようという目的があったんだと思いますが、この時点でパート3の製作も構想が練られてないとこの構成にはなかなかしずらいようにも感じます。
と思って調べてみるとやはり、脚本家たちは2作目のストーリーについて、ミヤギの故郷での展開か、クリーズの復讐かで分かれており、妥協案として、キャラクターにもっと焦点を与えるためにミヤギのストーリーで2作目を行い、クリースの復讐で3作目を行うことを決定したそうです。
『ベスト・キッド2』レビュー・評価
海外での評価
映画とテレビのレビューアグリゲーターであるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)での評価は31件のレビューに基づく45%もの前向きなレビューで5.02/10と良くない評価。
Metacriticでは9件のレビューに基づくこのフィルムの平均スコアは100点中55点こちらはほぼ平均。
ミヤギのキャラクターそのものは好評でしたが、アクションシーンや悪役の評判はかなり悪いようです。
日本での評価
映画.comも同様で12件中2.3とこちらも良くない評価と言えます。
映画レビューサイトFilmarksでは606件のレビューで3.2と、こちらも悪いですね。
海外の作品で日本が舞台になるとどうしても時代考証がズレまくってそれだけで観る気も失せる人は多いでしょうね。
ポジティブな事を言えば、C級レベルのダメ映画でもシリーズそのものが好きな人は一周回ってツッコミを入れながら楽しめると思います。
『ベスト・キッド2』のトリビア

・沖縄を舞台としていますが、実際にはハワイのオアフで撮影されました。 この島は、日本と似た気候、沖縄の人口が多く、米国の土地での撮影の利便性から選ばれました。
・撮影はパート1公開の10日後から始まりました。
・クリース役のマーティン・コーヴがオープニングで車の窓を割るシーンで流した血は血のりではなく本当に出血していたそう。
・アリ役のエリザベス・シューはわずかなシーンが用意されていましたが、当時休学していたハーバード大学での勉強を再開したため、正式に降板しました。
・オリジナルの台本から切り取られたシーンの中には、トーナメントビルの外でミヤギを待つ「ミヤギを継ぐもの」という謎のキャラクターを紹介するシーンが含まれていました。結局このキャラクターは出てきていません。
・ミヤギ・シンポー先生の写真は沖縄県の琉球王国時代の武術家、佐久川寛賀。
・沖縄で描かれた台風は、1986年8月20日~28日の間に沖縄を襲った台風13号(ヴェラ)を意識した可能性があります。
まとめ
『ベスト・キッド2』について色々まとめてみました。
一度も観たことがないには是非観てほしい作品ですし、つまらないと感じている方にはC級映画を楽しむ感覚で観てもらいたい作品です。
『ベスト・キッド2』は、Amazonプライムビデオで視聴可能なので、是非観て頂きたい作品です。
もしこの記事をご覧になった方で印象的なシーンなどありましたら、是非コメントお待ちしてます。